・森厳寺の大銀杏
下北沢の南、北沢八幡神社の近くに森厳寺があります。境内には針で有名な淡島神社があったり、閻魔堂があったり、幼稚園があったりと、なかなか賑やかです。
しかも由緒を見て驚くのですが、この寺はなんと徳川家康の次男、結城秀康公の位牌所として建てられたようです。なので、徳川家の三つ葉葵の家紋が本堂などに掲げられていたりします。
が、そういったことよりも凄いと感じるのが、境内にあるイチョウの大木。全部で四本あるでしょうか。中でも樹齢400年以上と言われるイチョウの木の見事さは際だっています。恐らく世田谷で一番立派なイチョウの木となるのではないでしょうか(個人的な印象)。
イチョウの下に立つとイチョウに包まれた感じになり、心安らぐような気分になることでしょう。ただ、境内はあまり広くなく、引いた場所からイチョウの木を全体的に眺められないのが残念です。
- <場所>
- ・代沢3丁目27−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・淡島の灸の森厳寺(百景11)
・北沢八幡神社
世田谷を代表する商業地下北沢の南にある神社です。秋祭りの時には下北沢の町から多くの神輿が神社に向かって進んでいき、勇壮に宮入りします。世田谷で一番神輿に活気がある神社と地域になります。
境内にはケヤキを中心として樹木が多く、拝殿前には大きなイチョウの木がそびえています。秋祭りは9月初旬に終わってしまいますが、紅葉時期の境内もなかなか素敵です。すぐ近くには大銀杏で知られる森厳寺もあるので、同時に訪れるといいでしょう。
- <場所>
- ・代沢3丁目25−3(google map)
- <詳細ページ>
- ・北沢八幡神社の秋祭り(百景10)
・代田八幡神社
小田急線の世田谷代田駅のすぐ近く、環七に面して代田八幡神社があります。駅と線路そば、幹線道路沿いといった立地環境だけ考えると、都会的な神社といったイメージを持ってしまいますが、境内には木々が多く、落ち着いた雰囲気のする神社です。
境内にはイチョウとケヤキの大木があり、紅葉時期には素敵な風景になります。お勧めは散りかけの時でしょうか。境内にイチョウの絨毯ができます。
代田八幡といえば餅つき。餅つき歌を歌いながら大勢で餅を搗く代田の餅つきは文化財に指定されています。2月ごろに境内で行われます。
- <場所>
- ・代田3丁目57−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・代田八幡神社と例大祭(祭16)
・大原稲荷神社
京王線の代田橋駅のすぐ西側、線路に面して大原稲荷神社があります。参道は狭く、とても窮屈そうに立地している神社ですが、京王線を敷く際に敷地が大きく削られてしまい、現在の状況になってしまいました。
境内には大きなイチョウの木などが何本もあり、紅葉の時期には境内がいい雰囲気になります。ただ、すぐそばをひっきりなしに電車が通るので、落ち着きませんが・・・。
本殿の横には境内社として大鳥神社があります。大鳥神社といえば酉の市。11月の酉の日に縁起物の熊手を売るやつです。世田谷では唯一ここだけで開かれます。11月後半が酉の日となった場合、イチョウの紅葉とうまく重なり、秋らしい風情になることもあります。
- <場所>
- ・大原2丁目29−21(google map)
- <詳細ページ>
- ・大原稲荷神社と例大祭(祭17)
・豪徳寺
豪徳寺といえば、彦根藩井伊家の菩提寺。一昔前はその印象が強かったのですが、今では招き猫が有名になり過ぎて、招き猫の寺としての方がよく知られています。招き猫の発祥の地とも言われていますが、これは眉唾物で、大正時代頃に創られた話になります。
招き猫はさておき、豪徳寺は大名家の菩提寺となっていただけあり、世田谷にある寺の中でも格式高く、立派な伽藍(境内や建物)を有しています。
境内にはモミジが結構あるので、もみじと五重塔といった風景は部分的に切り取れば京都に匹敵するかも・・・。というのは大袈裟ですが、境内が広々としているし、建物も重厚だし、背景がしっかりとしているしと、紅葉がよく映えています。
世田谷で一番の紅葉の名所は?と聞かれると、いくつか候補が頭をよぎりますが、やっぱり招き猫や井伊直弼の墓など観光的知名度を考慮すると、豪徳寺が一番ということになるでしょうか(個人的な印象)。
ちなみに、以前、紅葉時にライトアップされたことがあります。その時の美しさも格別でした。再びやってくれるとうれしいのですが、なかなか難しいようです。
- <場所>
- ・豪徳寺2-24-7(google map)
- <詳細ページ>
- ・豪徳寺(百景21)
・世田谷城公園
知名度はありませんが、室町~戦国時代には吉良氏の居城となっていた世田谷城がありました。現在でもその痕跡が少し残っていて、世田谷城址公園として整備されています。
といっても、特に何が残っているわけではなく、木が生えている小山といった感じ。一応、当時の土塁跡が残っているのですが、その土塁も崩れないようにコンクリートブロックで固めてしまっていて、土塁なのに石垣っぽくなっていたりします・・・。
普段は単に起伏の多い公園といった感じなのですが、秋になると木々が色づいて結構カラフルになります。立体感のある公園なので、紅葉も意外ときれいだったりします。紅葉を楽しみながら中世へ思いを馳せてみてはどうでしょう。
- <場所>
- ・豪徳寺2丁目14−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・世田谷城址公園(百景22)
・北沢川緑道(ユリノキ公園)のユリノキ並木
世田谷線の山下駅から小田急の経堂駅方面にかけ、およそ600mほど直線的に北沢川緑道が続いています。この緑道にはユリノキが街路樹として植えられていて、長い並木となっています。
ユリノキと聞いても、何の木?と、ピンとこない人も多いかと思います。モクレン科ユリノキ属の落葉高木で、濃い緑色の大きな葉が特徴で、花までも薄緑と緑の印象が強い木です。
普段はとても地味な印象がする木ですが、秋になり、葉が色づいてくると、印象が一転します。葉っぱが黄色や茶色、そして緑と混じり、まるでモザイクのようになります。
並木となっている緑道も様変わりします。とてもカラフルで、まるでモザイクアートといった感じ。葉が青々したときを知っていると、感動もひと際大きくなるでしょう。
- <場所>
- ・赤堤1丁目、宮坂2丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・北沢川緑道ユリの木公園(百景31)
・赤堤山善性寺
豪徳寺駅の北側、世田谷線沿いのすぐそばに赤堤山善性寺があります。かつてこの地域には世田谷城の支城、といっても見張り小屋的な役割の赤堤砦があったとされています。高台に位置するこの善性寺付近は、六所神社とともに候補の一つになっています。
善性寺は勝国寺の末寺で、創建の時期は不明ですが、非常に歴史のある寺院です。檀家さんにはこの地域一帯の旧家や地主さんが多いとかなんとか。
とても立派な木が多いお寺で、まず参道には大きなケヤキの木が何本もあります。境内にも大きなイチョウの木やら松やら多くの樹木があり、とても落ち着いた雰囲気を感じます。
葉が青々としているときは、落ち着いた雰囲気ですが、葉が色づく時期はとても印象的な境内に変わります。ケヤキとイチョウでは紅葉する時期が少しずれますが、どちらも素晴らしいです。
- <場所>
- ・豪徳寺1丁目55−23(google map)
- <詳細ページ>
- ・赤堤山善性寺(他9)
・赤堤西福寺
江戸時代の赤堤は旗本の服部家の所領でした。服部家というと、服部半蔵がすぐ頭に浮かびますが、あの半蔵とは家系が違い、家康の伊賀越えで功のあった服部貞信が旗本として登用され、家康の上京と共に関東にやってきて赤堤を所領として与えられたとされています。そして西福寺や赤堤六所神社を建てました。
この服部家の菩提寺が西福寺になります。西福寺通りからの参道は手入れされた植木が並んでいて、その様子は壮観です。その参道の奥には世田谷では珍しい仁王門があり、それをくぐると本堂があります。
境内にはケヤキやサルスベリなどの大きな樹木が多く、重厚な印象を受けます。なかでも墓地で六地蔵を守るようにそびえているイチョウはなかなか立派で、紅葉時期にはひと際存在感を放ちます。
- <場所>
- ・赤堤3丁目28−29(google map)
- <詳細ページ>
- ・赤堤の西福寺(他10)
・松原の住宅街にあるイチョウ並木
せたがや百景に選ばれているイチョウ並木で、百景では松原のミニイチョウ並木として紹介されています。その名前の通り小さなイチョウ並木で、かつてここにあったお屋敷の並木になっていたものが、分譲した際に残されました。
住宅街にひっそりとあるイチョウ並木という意味では面白味や、探す楽しみがあったりしますが、やはり小さな路地にあるミニイチョウ並木なので、実際に訪れると、こんなものか・・・といった感想になってしまうかもしれません。
- <場所>
- ・松原6-22、23付近(google map)
- <詳細ページ>
- ・松原のミニいちょう並木(百景32)
・都立蘆花恒春園(芦花公園)
文豪徳富蘆花の旧宅を利用してできた都立蘆花恒春園。一般的には芦花公園の名で親しまれています。
芦花公園といえば、一年中花が咲いている花の丘が有名です。紅葉の少し前には秋の花コスモスが大きな花壇一面に咲きますが、晩秋にもなると咲く花は少なくなり、春先までは花壇が寂しくなります。
紅葉に関しては、園内には木が多いので何かしらは紅葉していますが、これぞ芦花公園といった紅葉はないように思えます。それよりもここでは落ち葉が凄かったのが印象に残っています。何の木か忘れましたが、大きな葉っぱを付ける木が多くある場所では落ち葉のベッドができているような感じでした。
蘆花の旧宅のある恒春園エリアでは、紅葉しているのはモミジぐらいでしょうか。うまく光を合わせれば古い建物を背景にきれいかもしれませんが、周囲は竹が多いので、時間帯を選ぶかと思います。
- <場所>
- ・粕谷1丁目20−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・芦花公園(百景39)
・粕谷八幡神社
芦花公園の一角といった感じで、蘆花恒春園エリアと隣接するように粕谷八幡神社があります。
蘆花恒春園は文豪徳冨蘆花の旧宅や敷地を整備したのが始まりです。この粕谷八幡神社は蘆花邸宅のすぐそばにあったということになり、彼の著書に登場していたり、寄付帳に名前があったりと、徳冨蘆花に所縁のある神社となっています。
境内には蘆花の著書に「別れの杉」として登場する杉がありましたが、残念ながら枯れてしまい、現在二代目の若木が育てられています。
拝殿の前あたりには大きなイチョウの木があり、また拝殿の後ろにはモミジの木があり、また隣接している芦花公園の樹木もありと、紅葉の時期には小さな境内がちょっといい雰囲気になります。
- <場所>
- ・粕谷1丁目23−18(google map)
- <詳細ページ>
- ・粕谷八幡神社と例大祭(祭25)
・烏山寺町妙寿寺
烏山には寺町があり、26の寺院が所属しています。これだけ多くの寺があればそれなりに紅葉も楽しめますが、残念なことに大正から昭和にかけて整備された寺町なので、寺町全体での趣という点では少々物足りないかと思います。
ただ捜せばそれなりに風情のある部分もあります。全体的には単発といった感じですが、逆に散策しながらそういった風景を捜すことが楽しいと感じるかもしれません。
奥の方にある妙寿寺の門前にはなかなか立派なイチョウの木があり、紅葉時には山門に風格が漂います。
ここの客殿は明治期の鍋島候爵邸を移築したもので、世田谷区指定文化財に指定されています。客殿前にはツツジが植えられていて、つつじの季節もお勧めです。
- <場所>
- ・北烏山5丁目15−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・烏山寺町の妙寿寺(百景42-2)
・烏山寺町存明寺
存明寺は烏山寺町の真ん中付近に位置しています。多くの寺がある寺町の中にあって、史跡とか、見どころのある寺ではありませんが、境内の雰囲気はとてもいいです。素朴というか、昔ままというか、田舎の大きな庭というか、アットホームというか、とても親しみを感じます。
寺の前を通りがかると門前の案内板に行事の案内などが張り出されていて、積極的に檀家さんや地域の方と交流を図っているようです。
ここの境内には大きなイチョウの木があり、通りを歩いていても目立ちます。イチョウの木の枝にはブランコが設置されていて、ちょっと微笑ましかったりします。
- <場所>
- ・北烏山4丁目15−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・烏山寺町(百景42)
・烏山寺町高源院
烏山の寺町の一番北にある高源院。ここには保護区に指定されている烏山弁天池、通称、鴨池があります。
烏山弁天池は自然の湧水が貯められた池で、池の中央には弁天堂が建てられています。鴨池と呼ばれているのは、かつて冬になるとカモが多くやってきていたから。しかし、現在では留鳥のカルガモ以外はあまり見かけることがありません。
烏山弁天池の周囲にはモミジなどの木が植えられていて、秋になると木々が色づいてちょっといい感じになります。紅葉するモミジと弁天堂と池。日本の寺の秋の風景といった感じです。
秋にだけ訪れても、そこまで感動はしないかもしれませんが、新緑の季節の松、梅雨のアジサイ、初夏の蓮など他の季節に訪れていると、秋もまたいいなといった感想になるかと思います。
とりわけ、夏に訪れ、晩秋に訪れると、池の水面を覆いつくしていた水草がほとんどなくなっていることに感動することでしょう。
- <場所>
- ・北烏山4丁目30−1(google map)
- <詳細ページ>
- ・烏山の鴨池(百43)