世田谷の桜3 (川沿い、緑道)
今まで訪れた範囲内ですが、世田谷区内にある桜の散策スポットを< 1、都立公園と施設 > < 2、区立公園 > < 3、川沿い、緑道 > < 4、町並み > < 5、お寺と神社 > < 6、桜まつり >の6つに分けて紹介しています。
世田谷では昭和時代に耕地整理や河川の大改修が行われました。その際に川沿いや新たにできた緑道に桜を植えることが多く、それが立派に育って桜並木を形成しています。
・玉川上水緑道の桜並木

およそ100万人が暮らすという世界的な大都市となった江戸時代の東京。その生活用水を賄うために造られたのが、玉川上水です。
玉川上水は、多摩川の中流域、羽村市から取水し、昭島、小平、小金井、三鷹、杉並と流れてきて、環七付近で少しだけ世田谷に入り、そのまま新宿へ流れていきます。この水は幕府によって厳重に管理されていました。
明治期になると浄水施設への導水路として使用され、昭和40年まで使われました。その後、流れが止められましたが、昭和61年に小平より杉並(久我山)までの区間は清流復活事業により、下水再生水を使って流れが復活しました。ここより下流では、流れのあった場所は維持されていて、多くの部分で埋め立てられ、緑道などになっています。

世田谷ではちょうど京王線の代田橋駅の所で流れがやって来ます。ここでは流れを見ることができますが、この水は玉川上水とは関係ない水です。その先、環七を挟むような形で玉川上水緑道となっていて、桜並木が続いています。
この玉川上水緑道は、他の緑道に比べて幅が広いのが特徴です。そのため、緑道が広々としていて、花見客も多いです。
ちなみに玉川上水の土手には桜が植えられていることが多く、もっと西側、下高井戸付近ではその様子が見事なことから桜上水という呼ばれ方をするようになり、それが駅名となり、町名になってしまいました。
- <場所>
- ・大原1丁目、2丁目(google map)
- <詳細ページ>
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・北沢川緑道の桜並木
北沢川は上北沢の松沢病院付近を源流とし、桜上水、豪徳寺、代田などを流れ、池尻で烏山川と合流し、目黒川になっていました。
都市化とともに流れが消滅しまい、昭和時代に全域で北沢川緑道として整備され、現在は地下に下水管が通されています。緑道は地域ごとに整備されていて、それぞれ地域で特色が表れています。
<代田地区>


代田の環七付近、ちょうど円乗院の門前から池尻方面へ向かって小川のようなせせらぎが再現されています。あくまでもこれは人工の小川で、水も北沢川と関係なく、下水処理場で処理された再生水が送られてきています。
この付近ではせせらぎの流れに沿うように桜が植えられていて、雰囲気のよい桜並木が出来上がっています。この桜は北沢川が緑道として整備される前からあったもので、桜の木に沿うように緑道が造られました。そういったわけで立派な木が多いのですが、傷んでしまっている木も多く、近年かなり植え替えられました。
<代沢地区>

代沢というのは、代田と北沢をくっつけて作った地名です。北沢川緑道での代田との境は、旧・鎌倉道に架かる鎌倉橋になります。
三軒茶屋と下北沢を結ぶ茶沢通りがあるのもこの区間になり、繁華街に近い分、それなりに緑道を歩く人が多く、賑やかに感じます。実際、見ごろの週末にもなると、緑道が花見客で埋め尽くされたりします。

代沢の北沢川緑道には代沢小学校があり、学校付近ではちょっと楽しそうな工夫がされていたり、その先には緑道と一体になっている代沢せせらぎ公園もあります。
代沢せせらぎ公園では花見をするのに最適で、見ごろの週末には小規模ながら代沢桜まつりが行われています。
<三宿・池尻地区>


代沢せせらぎ公園の先、粟島通りから先は三宿と池尻の町域の境を流れます。せせらぎは続きますが、ここからは少し雰囲気が変わり、小川のような流れから公園的なせせらぎといった雰囲気になります。
桜並木は断続的に続いていきますが、代田・代沢地区よりも後年に植えられていて、ソメイヨシノの迫力とか、力強さはなく、こじゃれた感じの桜並木が部分的にあるといった感じになります。
- <場所>
- ・代田~池尻(google map)
- <詳細ページ>
- ・北沢川緑道の桜並木(百景7)
・烏山川緑道の桜並木
烏山川は、烏山の弁天池などを源流とした2級河川で、八幡山、船橋、経堂と流れ、かつての世田谷の中心だった世田谷城址公園の南を通り、若林、太子堂を流れ、池尻ですぐ北を流れている北沢川と合流して目黒川になっていました。
北沢川同様、現在では都市化によって流れが消滅。河川跡は全域が昭和の後半、烏山川緑道として整備され、地下に下水管が通されています。北沢川よりも遅く緑道として整備されているので、より地域ごとに特色が表れています。
<桜小路(船橋)>
烏山から烏山神社や世田谷文学館の傍を通り、都営八幡山アパートのところで環八を横切ります。地図で見ると、この付近は部分的に桜並木となっているようです。
環八に沿って南下した後、芦花公園のところで環八から離れます。この付近は八幡山緑道と名がついていて、八幡山遺跡跡や、子供用のじゃぶじゃぶ池が設置されていたりと、近年整備されました。桜もそこそこ植えられているようで、散策も楽しめそうです。


清掃工場や希望丘公園のある通りを横切ると、ここから団地の間を通っていきます。都営船橋5丁目アパートのある区画では、道の両側に桜が植えられていて、素敵な桜並木となっています。せたがや百景に選ばれていない桜並木でこれほど立派なものがあるとは知りませんでした。
左右が集合住宅なので、少々影とか、見栄えという点では気になることもありますが、時間を選べばそうでもないかなといった印象です。設置された案内板によると、桜小路と地域で名付けたとか。地域を挙げてこの緑道の整備に取り組んだそうです。
- <場所>
- ・船橋5丁目17、26付近(google map)
- <詳細ページ>
- ーーー
<経堂地区・北>

船橋の桜小路よりも少し下流には、千歳丘高校と地域風景資産に選ばれている「季節の野草に出会う小径」があり、その少し先から経堂町域に入ります。
経堂に入ると、とたんに緑道に桜が増えます。町ぐるみで桜を植えたのでしょうか。北沢川緑道の代田・代沢地区も素敵だけど、烏山川緑道の経堂もなかなか負けていないように感じます。
小田急線の北側では、船橋との境から線路の傍にある石仏公園までの間、桜のトンネルというほどではありませんが、断続的に桜が植えられています。
- <場所>
- ・経堂3丁目と4丁目の境(google map)
- <詳細ページ>
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<経堂地区・南>

小田急線の線路をくぐって経堂の南側に入ると、桜のトンネルが現れます。ショッピングセンターのライフがある辺りが一番桜が多いです。ただ、この付近は緑道の両脇に大きな建物が建っているので、景観、日当たり等が気になるかもしれません。

経堂駅へ続く農大通り商店街を越えると、桜の本数は少なくなりますが、ここからは城山通りの北側に沿って緑道が設置されているので、日当たりが良く、とても桜が美しく感じます。春の日差しを浴びながら散歩すると、とても気持ちいいはずです。
- <場所>
- ・経堂1丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ーーー
<太子堂・三宿地区>
鷗友学園付近で経堂町域が終わると、とたんに桜がなくなり、所々に桜の木があるといった状態になります。烏山川緑道を連続して散策していると、経堂の桜は凄いぞ!というような印象が残るはずです・・・。
それはさておき、経堂の東は宮坂や世田谷地域。現在も過去も世田谷の中心部となり、烏山川は世田谷城址公園や世田谷区役所の傍を通っていき、環七へ抜けていきます。

太子堂町域に入り、太子堂小学校のところは地図で見ると、小学校にある桜とともにそれなりの桜並木となっているようです。
その先、三軒茶屋と下北沢を結ぶ茶沢通りを越えると、緑道内に子供が描いた絵陶板が埋め込まれていることに気が付くでしょう。子供らしい絵が並んでいると、緑道内が楽しい雰囲気になります。
一善橋から下の谷橋までの区間はせせらぎが設けられていて、さらに楽しい雰囲気になっています。この付近でも所々に桜があり、桜の季節は多くの人が散策を楽しんでいます。

烏山川緑道には多くの花壇が設置されています。なかでも印象的なのは、三宿幼稚園の付近です。ここには大きな菜の花の花壇があり、桜が並んでいる様子と合わせるととても春らしい風景になります。
- <場所>
- ・太子堂2、3丁目、三宿1、2丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・せせらぎと絵陶板のある烏山川緑道(風景3-1)
・蛇崩川緑道の桜並木(下馬地区)

蛇崩川は、馬事公苑付近から弦巻、三軒茶屋、下馬と流れ、目黒川に合流する2級河川です。今では全域で暗渠化され、蛇崩川緑道として整備されています。
蛇崩川緑道はせたがや百景に選ばれていますが、桜ではなく弦巻付近のツツジや藤棚がテーマになっています。確かにそれも素敵な風景であることには間違いありませんが、下馬地域の桜並木も負けず劣らず素敵な風景です。
並木となっているのは、上流側が駒留中学校付近で、ここから駒繋神社やその横にある駒繋公園を通り、目黒区との境にかけて並木が続いています。

特に駒繋神社付近は本来この川が持っていた曲線の川筋がそのまま残っているので、桜と共にその雰囲気を楽しめます。また駒繋公園付近は絶好の花見スポットとなるようで、多くの人が花見をしていました。
下馬以外の桜スポットは・・・、長い緑道なので、所々に古くからの桜が植えられていて、いいアクセントになっていますが、まとめて植えられている場所はないようです。少し桜が多い場所だと、緑道と一体となっている駒沢2丁目にある小泉公園や、プラネタリウム(教育会館)や松丘小学校の間にあるせせらぎ区間が挙げられるでしょうか。
- <場所>
- ・下馬地域(google map)
- <詳細ページ>
- ・蛇崩川緑道(百景24)
・呑川緑道(深沢地区)
呑川(のみかわ、のみがわ)は、田園都市線の桜新町駅付近を水源とし、東京湾に流れ込む全長14.4km、二級河川に指定されている都市河川です。
元々は「大川」と土地の人は言っていましたが、水が清らかで、呑み水になることから呑川と言われるようになり、それが正式な名称になった・・・、のではと言われています。
・呑川親水公園

サザエさんの町、桜新町を南下していくと、国道246号と首都高の高架をくぐります。この国道246号から駒沢通りまでの1キロ弱の区間、呑川親水公園と整備されていて、循環水を利用したせせらぎが設けられています。
ここの凄いのは、せせらぎの両脇に桜並木がずっと続いていることです。とても長い区間桜並木が続くので、歩いていると圧巻とか、恐れ入りましたといった気分になります。

また、途中に掛けられている橋がお洒落なのも目を引きます。特に素晴らしいのが伊勢橋で、この付近は桜と橋とが合わさってお洒落な雰囲気になっています。
せせらぎの途中には、桜をもっとよく見えるようにと小川にせり出したテラスが幾つか造られているのも面白い趣向です。とても雰囲気のいい桜並木で、世田谷で一番美しい桜並木と言っても過言ではないかと思います(個人的な感想)。
- <場所>
- ・新町1丁目、深沢6、7、8丁目の間(google map)
- <詳細ページ>
- ・呑川親水公園(百景89)
・呑川緑道

呑川が駒沢通りを越えると、それまでのせせらぎはなくなり、代わりに広々とした遊歩道が続いています。せせらぎの方から歩いてくると、ちょっと物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかし、歩いていると、緑道は広々としていて歩きやすいし、手入れが行き届いていて気持がいいし、桜の木が多く、雰囲気がいいしと、せせらぎがないだけで、とても気持ちのいい緑道だと認識することでしょう。

個人的な印象としては、歩いていてここの緑道が一番川の流れを感じます。まるで川の中を歩きながら桜のトンネルをくぐっているかのようでした。といっても、元々は川筋だったので、当たり前といえば当たり前ですが・・・。
付近には小中学校や幼稚園があり、通学路としても利用されているほか、地元住民の憩いの場所としてボランティアの人々によって清掃が行われたり、緑道に脇に植えられている花の手入れが行われています。また。深沢商店街付近では緑道にステージが造られ、東深沢桜まつりが行われます。
- <場所>
- ・深沢1、3~5丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・呑川緑道(百景89)
・谷沢川の桜並木(用賀1丁目)

吞川の少し西側を流れているのが谷沢川。桜丘あたりを源流とし、用賀、中町を通り、等々力渓谷に流れ込んでいる川です。
等々力渓谷を見てしまうと、自然豊かな川だと思ってしまいがちですが、玉川全円耕地事業でその川筋のほとんどが直線的に変えられ、川の水も仙川からポンプで引いて維持しています。しかし、強烈なゲリラ豪雨が降ると、一気に川に雨水が流れ込み、川があふれてしまうといった、これぞ都会の都市河川といった川です。
国道246から下流にかけて数ブロックは、川の両岸に桜が植えられていて、きれいな並木を形成しています。目を引くのが、川べりが無機質なコンクリートではなく、波状にデザインされ、木の色で塗られていること。橋の上からその眺めると、木製の枠が取り付けられているといったような感じに見え、ちょっとお洒落な感じを受けます。
でも、地面に大きく根を張る桜の木にとっては、直線のものよりも根が張る部分が少なくなってしまうので、酷な仕様となるでしょうか。木は傾き、枝を支える支柱だらけといった状態を見てしまうと、複雑な気分になってしまいます。
- <場所>
- ・用賀1丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・谷沢川の桜並木(百景90)
・仙川
仙川は、多摩川水系野川の支流になります。小金井付近で川が始まり、三鷹、調布と流れ、給田で世田谷に入ってきます。そして、祖師谷、成城、大蔵と流れ、鎌田で野川に合流しています。

上祖師谷にある祖師谷公園では川の両脇に桜が並び、とても美しい風景になっています。公園内には親水テラスもあり、桜と水辺が美しい公園となっています。
その下流、成城学園付近でも桜が川辺に並び、素敵な風景となっているようです。残念ながら訪問し損ねました・・・。

小田急線を越えた更に下流、ちょうど東宝撮影所がある付近でも川沿いの遊歩道に沿って桜が植えられていて、美しい桜並木となっています。
ここの特徴は、枝が川にせりだし、川の上を覆うように桜が咲く様子。また、その様子が川面に移る様子も美しいです。遊歩道自体もきれいに整備されていることに加え、隣が東宝の撮影所なので、あまり周囲の風景がごちゃごちゃしていないこともここの魅力です。

更には、地域で盛り上げようと、川沿いのフェンスが東宝にちなんでゴジラなどの絵柄になっていたり、せたがや地域風景資産にも選定されています。
そして、桜の時期(満開に合わせてではなく予め決められた期間)に地域交流のために東宝撮影所のスタッフ(照明係や大道具係)によって桜並木がライトアップされることです。専門の人がライトアップしてくれるのでとてもきれいで、川面に映る様子は格別です。
とまあ、昼間訪れても、夜に訪れても、とても魅力的な桜並木です。

東宝撮影所から少し南に、急な坂があることで有名な岡本三丁目があります。その坂を下ったところに自動車学校と、仙川があります。この付近で川から取水が行われ、その水は谷戸川、谷沢川にポンプで送られています。
ちょうどこの付近の仙川沿いに小さな桜並木があり、可愛らしいピンク色の強い桜が川辺の遊歩道に並んでいます。木がもう少し立派になれば、存在感のある桜並木になることでしょう。
- <場所>
- ・成城1丁目、砧7丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・仙川・川面に映る桜並木道(風景2-27)
・野川
野川は多摩川水系の一級河川です。国分寺市東部を水源とし、小金井市、三鷹市、調布市と流れ、世田谷区に入ってきます。区内では喜多見と成城の間を南下していき、大蔵、宇奈根、鎌田の間を流れ、二子玉川駅付近で多摩川と合流しています。
・野川緑道の桜並木(喜多見、成城)


小田急線は成城学園前駅と喜多見駅の間で野川を渡ります。その様子はとても絵になっていたようで、昭和に選ばれたせたがや百景では「野川と小田急ロマンスカー」として登録されていました。
しかしながら、後に小田急線の高架橋化と喜多見車両基地の建設で鉄道の様子と野川の風景が変わってしまい、そういった風景は見えなくなりました。
線路の北側にできた車両基地の上は、なんと区立の喜多見ふれあい広場になっています。実に土地の少ない都会らしい公園です。そのすぐ横の野川沿いは、野川緑道として整備されていて、多くの桜が植えられています。
ここの面白いのは、川の両岸に桜が植えられているのですが、成城側はピンクのソメイヨシノ系、喜多見側は白色の大島桜系が中心になっていること。川の左右で桜の色が違ってカラフルな感じです。逆に言えば、統一感がないとなるでしょうが・・・。

また、この付近の野川は河川敷に降りることができます(ここより下流は基本的に降りられません)。河川敷は広々としているので、お花見も可能です。両岸に咲く桜を見上げるように花見というのは、なかなか贅沢なものではないでしょうか。しかも、うれしいことに菜の花が咲いているので、春感もアップします。
- <場所>
- ・喜多見9丁目、成城4丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・野川緑道の桜並木(風景2-23)
・鎌田付近の桜並木

世田谷花マップを見ると、野川の下流、鎌田付近で桜並木のマークがついています。実際に訪れてみると、かつて玉電の砧線が通っていた吉沢橋の北側から、東京都市大学のグラウンドまでの区間、桜が断続的に並んでいました。
桜の種類はバラバラで、吉沢橋付近の桜は古く、都市大学付近は比較的最近植えられたもののようです。訪れたときはちょうど枝の剪定が行われた後で、しかも咲き初めだったので、いまいちな印象でしたが、若い方の木が育っていくと、きれいな桜並木となるのではないでしょうか。
- <場所>
- ・鎌田1丁目(google map)
- <詳細ページ>
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・喜多見緑道の桜並木(喜多見)


喜多見中学と慶元寺の間を喜多見緑道が通っています。ここはちょうど狛江市との境界付近で、この緑道は狛江市に入ると岩戸川緑道と名を変えます。野川水系に属する岩戸川の名残りと言うことになるようです。
この緑道には桜が植えられていて、ちょっとした桜並木になっています。といってもそんなに長くはなく、中学校の敷地の沿って桜並木が続いているといった感じです。
道を挟んだ慶元寺幼稚園にも立派な桜の木があり、メルヘンチックな幼稚園の建物がいいアクセントになっていて、こちらも印象的でした。
- <場所>
- ・喜多見4丁目17~20(google map)
- <詳細ページ>
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・丸子川の桜
・親水公園の桜並木(岡本)

国分寺崖線の下を多摩川と並行するように流れているのが丸子川です。源流は大蔵団地にある湧水などで、国分寺崖線から湧き出している湧き水を集めながら南下し、田園調布の多摩川浅間神社前で多摩川に合流しています。
川として流れが始まるのは、岡本にある水神橋から。この付近は丸子川親水公園となっていて、かつてあったような小川のような流れが再現されています。
この親水公園では、まだ若い木ですが枝垂れ桜が植えられていて、ちょっとした並木となっています。今後立派な木になっていくと、とても素敵な風景になりそうです。

親水公園部分が終わると、一旦普通の用水路っぽくなりますが、すぐに民家園のある岡本公園の敷地となり、ここでも親水公園っぽくなっています。夏になると、子供たちがザリガニ釣りを楽しんでいます。
この岡本公園のところに遅咲きの里桜があり、小川のような風景の中に一本だけたたずんでいる様子は、メルヘンチックとでも言いましょうか、とても素敵に感じました。
- <場所>
- ・岡本2、3丁目(google map)
- <詳細ページ>
- ・岡本公園(百景72)
・桜並木(野毛3丁目)

丸子川は国分寺崖線に沿って流れる小さな川で、岡本での親水公園以外では護岸がコンクリートで固められていて、用水路と呼びたくなるような味気ない川となっています。
川沿いには細い道が設けられています。この道は昔の筏道に重なる部分が多いみたいですが、現在では狭い道の割には交通量が多く、のんびりと歩きにくい道です。
この道沿い、二子玉川から五島美術館や上野毛自然公園を通過し、第三京浜の高架手前付近は、崖側にビックリするような立派な桜並木があります。まるで桜の屏風といった感じです。
桜は立派だし、ここだけ土地が手付かずのまま。一体ここはどういう土地なのだろう。いつも通りながら気になるのですが、一応私有地となるようです。地主さんの土地なのでしょうか。
- <場所>
- ・野毛3丁目(google map)
- <詳細ページ>
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・多摩川土手に並ぶ桜
・多摩堤通り沿い(玉川)

田園都市線二子玉川駅付近の多摩堤通り沿いは、少し変わった地形をしています。多摩川から少し離れているのに堤防(土手)が設けられていて、堤防の上に上がってみると、川側にも家が建ち並んでいます。
これって意味あるの?ってことになりますが、多摩川沿いに大きな堤防ができたのは最近のこと。以前はこの堤防が使われていて、いざというときには門を閉じ、町へ水が入ってこないようにしていました。まあ要は堤防の外側にも町が広がってしまったということです。

存在意義が薄くなってしまった堤ですが、この土手と多摩堤通りの境に桜が植えられていて、桜並木になって・・・いましたが、今ではだいぶん減ってしまい、ギリギリ桜並木かな・・・といった感じになっています。
ただ、堤の上が桜並木になっているので、歩いていて気持ちのいいこと。おまけに再開発でビル群が建ったので、背景が面白い感じになりました。色々な意味で珍しい立地の桜並木になります。
- <場所>
- ・玉川1丁目の多摩堤通り沿い(google map)
- <詳細ページ>
- ・多摩川土手の桜(百景79)
・多摩川土手に並ぶ桜(野毛)

第三京浜の橋より下流の多摩川の土手には、断続的に桜の木が並んでいて、車で玉堤通りを走っていても、河川敷をサイクリングや散歩していても楽しむことができます。
植えられている桜はソメイヨシノが大半ですが、他の種類の桜も混じっていて、場所によっては色とりどりといった感じです。なかには河津桜もあるので、一足先に春の訪れを感じることもできます。
広々した河川敷は人間にとっても気持ちのいい場所なので、花見の時期になると多くの人が花見や散策を楽しんでいます。

ここのおすすめポイントは、ソメイヨシノの枝ぶりが凄いこと。砧公園の桜も太陽の光を多く浴びて育っていますが、ここの桜も太陽光を遮るものがないし、道路側に延びなければ枝を落とされる心配がないので、枝ぶりがとても見事です。
ただ、土手という斜面に植わっているので、土手の高い側の枝が地面に埋まっていたりとちょっと枝が窮屈にしている部分もあります。逆に言えば、地面まで桜が咲いているので、桜の花のすぐ横で花見をできたり、背の低い子供や小さな犬と桜の写真を撮ったりする分には都合がよかったりします。
・多摩川土手に並ぶ桜(玉堤)

谷沢川の水門があるところより下流が住所でいう玉堤になります。かつては広大な等々力の一部でしたが、分離され、新たな町域になりました。下流部は東京都市大学グラウンドの下流部にある上沼部排水樋管までで、その先は天下に名が轟く大田区田園調布になります。
高圧電線の鉄塔があったり、桜が並んでいる様子は、野毛付近とあまり変わりませんが、この付近から大田区にかけては河川敷に野球場などのグラウンドが多くなります。かつては読売ジャイアンツのグラウンドも少し下流にあり、練習風景を見ようとファンが押し掛けていました。
少年野球の練習の声が聞こえ、その保護者が子供の野球練習を見ながら花見をしていたり、都市大学も近いことから学生の姿もあり、にぎやかな感じで花見をしているように感じます。
- <場所>
- ・野毛~玉堤の多摩川沿い(google map)
- <詳細ページ>
- ・多摩川土手の桜(百景79)