世田谷散策記 せたがやの秋祭り タイトル

世田谷地域の秋祭り

世田谷の秋祭りを「 世田谷地域 」 「 北沢、烏山地域 」 「 砧地域 」 「 玉川地域 」に分けて紹介しています。秋祭り以外のイベントは「世田谷歳時記(秋)」に載せています。

世田谷では農村だった名残で今でも多くの秋祭りが行われています。基本的には江戸神輿を威勢よく担いで町域を回るスタイルですが、地域ごとにこだわりや特徴があります。

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1、池尻稲荷神社(池尻)

<2025年の祭礼日は9月20、21日(土日)>
池尻稲荷神社の秋祭りの写真

世田谷の東の端にある池尻の氏神は稲荷神社になります。この神社は古くからの街道、大山道に面していて、かつては旅人がこの神社の井戸でのどを潤したとされています。

渋谷から一駅、しかも国道沿いに立地しているとあって、社務所のある建物は高いビル。しかも社殿の背後には首都高の高架が通っているといった都会的な感じの境内です。

秋祭りは9月第3週の週末頃に行われます。境内には露店が少し並び、昼間には神楽が奉納されたり、茶会が開かれたりします。素人の奉納演芸は都会的というか、上品な感じの演奏などが行われていたのが、印象的でした。

ここの祭りの特徴は、隔年で池尻自慢の宮神輿が運行されることです。台座や屋根に施された彫刻が美しく、すらっとした姿から貴婦人と呼ばれているとか。神輿好きなどが集まり、運行されない年よりも賑わいます。

宮神輿が運行されない年は山車が簡単に町域を回り、各町会の神輿がのんびりと町域を回ったりします。この年は地元の人がのびのびと秋祭りを楽しんでいるといった感じでしょうか。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:池尻2丁目34−15(google map
  • ・氏子地域:池尻1~4丁目
  • ・御祭神:倉稲魂神
  • ・旧社格:池尻村村社
  • ・例祭日:9月第三日曜と前日
  • ・神輿渡御:隔年で宮神輿(西暦の奇数年)、町会神輿5基
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:10店程度
  • ・余興等:奉納神楽、奉納演芸が行われます。

2、三宿神社(三宿)

<2025年の祭礼日は9月22、23日(月火)>
三宿神社の秋祭りの写真

おしゃれな町として知られる三宿の氏神様は、三宿神社です。烏山川緑道沿いの丘にあり、隣は幼稚園で、神社の上には三宿の森緑地があるといった立地になります。

稲荷神社なので、農業の神、倉稲魂命を祀っていますが、廃寺となった多聞寺の毘沙門堂を利用して毘沙門天を祀っていた過去があり、祭りの時には「毘沙門天」の幟が立てられたり、毘沙門天を連想する社紋が付いた幕が社殿などに巻かれたり、普段は隠し要素の毘沙門天が復活します。今なお地元の人にはお稲荷様でありながら「毘沙門さま」でもあり続けているようです。

三宿神社の秋祭りの写真

祭礼は毎年秋分の日(9月23日)に本祭、前日に宵宮が行われます(諸事情によってずれることもあり)。神社の前の烏山川緑道にも露店が並び、かなり賑やかな感じの雰囲気になります。

奉納演芸ではかつて「狸囃子(たぬきまつり)」という神楽が奉納されることで有名でしたが、現在では行われていなく、カラオケ大会となっていました。*2024年から狸の神楽が行われている模様。

ここの神輿は、関東大震災と昭和20年の空襲と、二度の厄災を免れたという強運の持ち主というか、強烈な加護を受けている神輿です。本祭の昼からその三宿自慢の神輿が、大勢の子供たちに引っ張られる太鼓に先導されながら広いとは言えない三宿の町域を練り歩きます。

  • <参考データ 2009年>
  • ・鎮座地:三宿2丁目27−6(google map
  • ・氏子地域:三宿1、2丁目
  • ・御祭神:倉稲魂神
  • ・旧社格:無格社
  • ・例祭日:本祭 9月23日(*毎年固定)、前日に宵宮
  • ・神輿渡御:宮神輿、子ども神輿、太鼓車
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:25店程度
  • ・余興等:奉納演芸(カラオケ大会)
  • ・備考:松陰神社兼務社

3、駒繋神社(下馬)

<2025年の祭礼日は9月20、21日(土日)>
駒繋神社の秋祭りの写真

駒繁神社は下馬の蛇崩川沿いの高台にある神社です。「こまつなぎ」と変わった名がついていますが、源頼朝が奥州征伐へ向かう途中にこの地を通り、愛馬芦毛から降りて「馬(駒)を松に繋いで参拝した」という故事から、明治以後に駒繁神社と名が改められたそうです。

駒繁神社の秋祭り(例大祭)が行われるのは9月の第三日曜日とその前日です。境内や緑道に露店が並び、二日間とも夜に神楽殿で奉納演芸として各町民舞会による民舞が奉納されます。これが結構凝っていて寸劇のような出し物だったり、舞踏だったりと色々と趣向を凝らしている感じでした。

駒繋神社の秋祭りの写真

駒繋神社には立派な神輿がありますが、普段は担ぎ手が集まらなく、担がれることはありません。平成19年には鎮座950年式年大祭が行われ、25年ぶりに宮神輿が担がれ、神主さんは馬上の人となるような大がかな神幸祭が行われました。

普段は日曜日に町会神輿が運行されています。各町会が神輿を運行しているのですが、やはりここも人手不足で子供神輿と山車が中心になるそうです。町会神輿は昼頃から渡御が行われ、順次宮入をしてきます。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:下馬4丁目27−26(google map
  • ・氏子地域:下馬1~6丁目
  • ・御祭神:大国主命(別名:子の神大物主命)
  • ・旧社格:無格社
  • ・例祭日:九月第三日曜日、前日は宵宮
  • ・神輿渡御:町会神輿 (不定期で宮神輿)
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:20店程度
  • ・余興等:奉納演芸(民舞)

4、野沢稲荷神社(野沢)

<2025年の祭礼日は8月23、24日(土日)>
野沢稲荷神社の秋祭りの写真

環七の龍雲寺交差点から少し入った場所にある神社で、その創建についての詳細は明らかではなく、駒繋神社から分かれたものだとか、かつての本殿は若林の稲荷を移したものが使われていたとか言われています。

ここの祭礼は、他の神社よりも一足早い8月第4週の日曜日とその前日に宵宮が行われ、世田谷で一番最初に神輿が担がれる祭礼になります。

宵宮の昼間には子供太鼓山車が運行され、その後は子供たちのための遊び場となり、ゲームや子供カラオケ大会が行われます。夜になると神楽殿で奉納芸能の踊りやカラオケが行われ、地元南風連によって獅子舞も演じられます。

野沢稲荷神社の秋祭りの写真

本祭の日は宮神輿が運行されます。大、中、小の三種類の神輿があり、基本的には毎年大神輿が使われますが、特別な事情があるときには中神輿などが運行されます。

近年は9月でも8月と同じぐらい暑い日が多いのですが、やっぱり8月と思うだけで気分的にも一段と暑く感じるもの。その暑い中、熱中症や脱水症状と戦いながら担がれる神輿は、一味気合の入り方が違うかないった印象を受けました。

  • <参考データ 2011年>
  • ・鎮座地:野沢2丁目2−13(google map
  • ・氏子地域:野沢1~4丁目
  • ・御祭神:倉稲魂神
  • ・旧社格:野沢村村社
  • ・例祭日:8月第四日曜日、前日に宵宮
  • ・神輿渡御:宮神輿、子ども太鼓山車、太鼓車
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:15店程度
  • ・余興等:奉納演芸(カラオケ、獅子舞、プロ)、ビンゴ大会
  • ・備考:松陰神社兼務社

5、太子堂八幡神社(太子堂)

<2025年の祭礼日は10月11、12日(土日)>
太子堂八幡神社の秋祭りの写真

三軒茶屋という町の名は広く世間に知られていますが、昔はそういった町名はなく、大山道、現在の世田谷通りを挟んで、北側の太子堂村と、南側の馬引村(上馬、下馬)に分かれていました。

北側の太子堂村は、現在の太子堂町域とだいたい重なり、下北沢に向かう茶沢通りやキャロットタワーを中心に栄えていて、町域の西側、烏山川沿いにある太子堂八幡神社が氏神様になります。

祭礼は10月の第二日曜日に本祭、前日に宵宮が行われています。ここの秋祭りの特徴はなんと言っても屋台の多さです。

三軒茶屋のメインストリートである茶沢通りの太子堂3丁目交差点から神社まで続く通り沿い、そして神社の周りや太子堂八幡広場、参道やら境内に多くの屋台が並び、世田谷でも一番多くの屋台が出る秋祭りとなっています。

両日とも神楽殿で奉納演芸が行われます。昼間は相模流の萩原社中によって里神楽が随時神楽殿にて奉納され、夕方から深沢高校の和太鼓、太子堂囃子、その後奉納演芸などが行われます。

神輿は6つの町会の神輿が運行されます。日曜日には茶沢通りが歩行者天国となり、露店や観客の中を賑やかに、そして威勢よく練り歩き、昼過ぎに神社へと宮入りしていきます。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:太子堂5丁目23−4(google map
  • ・氏子地域:太子堂1~5丁目
  • ・御祭神:応神天皇(誉田別命)
  • ・旧社格:太子堂村村社
  • ・例祭日:10月第二日曜日に本祭、前日に宵宮
  • ・神輿渡御:町会神輿4~6基、子供神輿、太鼓車など
  • ・祭りの規模:大規模
  • ・露店数:多数
  • ・余興等:奉納神楽、奉納演芸(素人、プロ)

6、駒留八幡神社(上馬、三軒茶屋、駒沢)

<2025年の祭礼日は10月18、19日(土日)>
駒留八幡神社の秋祭りの写真

三軒茶屋のもう一つの祭りが、駒留八幡神社の祭礼となります。世田谷通りの南側が町域となり、神社は世田谷通りと環七が交わる付近にあります。

祭礼は毎年10月15日に神事のみを行い、それ以外の行事は15日以降の週末(基本は第三日曜日と前日)に「こまどめまつり」として行われています。

境内はそこそこ広いので、多くの屋台が境内に並びます。特に飲食関係の店が充実していて、普段はひっそりとしている境内がとても賑やかな感じになります。

駒留八幡神社の秋祭りの写真

土曜、日曜の夕方から神楽殿にて奉納演芸が行われます。演芸の内容は地域の舞踊会などの舞が中心でしたが、近年はキッズダンスが中心になり、盛り上がっているようです。また、地元の若駒連によってお囃子や獅子舞も奉納されます。

駒留八幡神社の秋祭りの写真

日曜日は各町会の神輿渡御が行われます。駒留八幡神社には宮元、茶屋、一三、東西の4つの睦会が所属していて、それぞれの町域を回った後、夕方前になると神社に宮入してきます。

宮入は年によって連合でやってきて勢揃いしたり、次々と個別にやって来たりします。どちらにしても静かだった境内が一気に賑わい、境内が熱気で溢れかえります。

駒留八幡神社の秋祭りの写真

また、10年に一度ぐらいといった回数で江戸時代に造られたという貴重な宮神輿が運行される事もあります。時代の境目などに運行していましたが、現在では15日が日曜日と重なる場合に運行することになったようです。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:上馬5丁目35−3(google map
  • ・氏子地域:上馬全域、三軒茶屋、駒沢の一部
  • ・御祭神:天照大御神、応神天皇
  • ・旧社格:上馬引沢村村社
  • ・例祭日:10月15日(神事のみ)、10月第三日曜と前日(駒留祭)
  • ・神輿渡御:町会神輿、稀に宮神輿
  • ・祭りの規模:中規模
  • ・露店数:20店程度
  • ・余興等:奉納演芸(民舞、ダンス、お囃子など)
  • ・備考:松陰神社兼務社

7、若林稲荷神社(若林)

<2025年の祭礼日は9月13、14日(土日)>
若林稲荷神社の秋祭りの写真

若林村には古くから若林鎮守三社といわれる福寿稲荷神社、北野天満宮、天祖神社があり、祭りも一年ごとに順番に行われてきました。

現在では天祖神社に福寿稲荷神社が合祀され、若林稲荷神社と改称され、一番古くからある北野天満宮は規模が縮小され、昔のようなきちんとした三社ではなくなってしまいましたが、お祭りはかつての若林鎮守三社祭という形式を残しながら、毎年9月第二日曜日と前日に若林稲荷神社で行われています。

若林稲荷神社の秋祭りの写真

ここの祭りでは、神社の前の通りに多くの露店が並びます。普通の住宅街に露店が並ぶというのは近年あまり見られなくなったので、ある意味懐かしくもあり、珍しくもある祭り風景となっています。

宵宮ではカラオケ中心にフラダンスやよさこいなどの奉納演芸が行われ、本祭の日に屋根に三社の紋が入っている宮神輿が運行されます。

若林稲荷神社の秋祭りの写真

若林といえばカーナビの試験に使われるとかいわれるほど狭い道がごちゃごちゃしている町域です。それに町域の真ん中を縦に東京の大動脈である環七、横に世田谷線が通っています。

狭い路地を進んだり、踏切を何度も横切ったり、下町的な雰囲気のある商店街を進んだり、大通りを練り歩いたりと、担ぐ人には色々と風景が変わって面白いかもしれません。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:若林2丁目18−1(google map
  • ・氏子地域:若林1~5丁目
  • ・御祭神:倉稲魂神、天照大御神
  • ・旧社格:若林村村社
  • ・例祭日:9月第二日曜と前日
  • ・神輿渡御:宮神輿、お囃子
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:20店程度
  • ・余興等:奉納演芸
  • ・備考:松陰神社兼務社

8、松陰神社(若林)

<2025年調査中 2018年の祭礼日は10月27、28日(土日)>
松陰神社の秋祭りの写真

若林には、古くからある若林鎮守三社とは別に、明治になって建てられた長州藩の維新志士、吉田松陰を祀った松陰神社があります。実は格付けも世田谷で一番高い府社でした。

世田谷の秋祭りとは少し趣旨が違いますが、毎年、吉田松陰の命日である10月27日に近い10月第四週末に萩・世田谷幕末維新祭りが松陰神社や松陰神社通りで行われます。

志士・奇兵隊パレードが行われたり、野外寸劇が行われたり、萩や会津の物産展が開かれたりと区外からも多くの人が訪れ、秋祭りというよりはイベントといった感じですが、神輿も2年に一度町に繰り出していきます。

神輿は日曜日のパレードが繰る直前に出発していき、夕方に帰ってきます。担ぎ手が緑色で吉田松陰の家紋であり、神社の神紋になっている五瓜に左万字の神紋が描かれている半纏を着用しているので、独特な印象のする神輿渡御です。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:若林4丁目35−1(google map
  • ・氏子地域:若林など
  • ・御祭神:吉田松陰
  • ・旧社格:府社
  • ・例祭日:10月第四日曜日
  • ・神輿渡御:宮神輿
  • ・祭りの規模:大規模
  • ・露店数:20店程度
  • ・余興等:パレード、演劇、奉納演芸など

9、世田谷八幡宮(宮坂、豪徳寺など)

<2025年の祭礼日は9月13、14日(土日)>
世田谷八幡宮の秋祭りの写真

世田谷八幡宮は、現在の住所でいう世田谷だけではなく、宮坂、豪徳寺、梅が丘、桜などといった広大な氏子地域を持つ世田谷の旧郷社となり、世田谷を代表する神社となっています。

祭礼は9月の第三土曜日と翌日曜日で、広い敷地内に所狭しと露店が並び、氏子地域が広いこともあって多くの参拝客でにぎわいます。

ここの祭礼の特徴といえば、何と言っても奉納相撲が行われる事です。土曜日の午後に農大の相撲部員によって奉納されています。

木々に囲まれた雰囲気のいい円形劇場のような土俵で、神事、稽古、稽古試合、個人、団体戦などが行われ、本格的な相撲を楽しむことができます。

日曜には豪徳寺商店街、経堂商店街などの商店街を中心とした神輿が神社にやってきてお祓いを受け、また地域へ戻っていきます。

神社で神楽などの奉納演芸なども行われたり、各商店街で民謡流し踊りなどが行われたりと地域全体で様々な催し物が行われ、とても賑やかなお祭りとなっています。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:宮坂1丁目26−3(google map
  • ・氏子地域:世田谷、宮坂、豪徳寺、梅ヶ丘、その他旧世田谷村
  • ・御祭神:応神天皇、仲哀天皇、神功皇后
  • ・旧社格:郷社
  • ・例祭日:9月の敬老の日前の土、日
  • ・神輿渡御:町会神輿
  • ・祭りの規模:大規模
  • ・露店数:25店程度
  • ・余興等:奉納相撲、神楽、奉納演芸(カラオケ大会)

10、上町天祖神社(世田谷)

<2025年の祭礼日は9月6、7日(土日)>
上町天祖神社の秋祭りの写真

かつての世田谷のメインストリートであるボロ市通り。その中心の代官屋敷と道を挟んだところに上町天祖神社があります。

住所は世田谷になりますが、世田谷町域の神社ではなく、上町地域限定の神社で、世田谷八幡宮に合祀された後、再びこの地に再建されました。

祭礼は9月第二土曜日と翌日曜日、というより氏子地域の被る世田谷八幡宮の一週前に行われるというのが実際のところです。

土曜日に宵宮が行われ、奉納演芸では桜小学校や松丘小学校の生徒による太鼓などの演奏が行われたり、民謡民舞やカラオケなどが行われます。

上町天祖神社の秋祭りの写真

昔は大人用の大きな神輿が担がれていましたが、人が集まらなく、現在では子供神輿と太鼓車がボロ市通りを元気に練り歩きます。

露店はほとんど出なく、冬の風物詩ボロ市や夏のホタル祭りとサギ草市の時の神社前の賑わいを知っていると、ちょっと寂しく感じます。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:世田谷1丁目23−5(google map
  • ・氏子地域:世田谷1、2丁目など
  • ・御祭神:天照大御神、倉稲魂神
  • ・旧社格:無格社
  • ・例祭日:9月14日近くの週末、土曜日に宵宮、日曜日に本宮
  • ・神輿渡御:子供神輿、太鼓車
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:数店
  • ・余興等:奉納演芸(地域団体)
  • ・備考:世田谷八幡宮兼務社

11、弦巻神社(弦巻)

<2025年の祭礼日は10月18、19日(土日)>
弦巻神社の秋祭りの写真

桜新町駅の北側、ボロ市通りの南側に広がる地域が弦巻で、弦巻神社は蛇崩川緑道近くの少しこんもりとした丘の上に立地しています。

祭礼は10月第三日曜日に本宮祭、その前日の土曜日に宵宮祭が行われています。宵宮では太鼓車が運行され、呼び太鼓を鳴らしながら町内を巡行します。夕方からは神楽殿にて奉納演芸が行われます。宵宮の日はプロによるステージが中心で、日曜日は地域の団体の演目になります。

境内に露店も出ますがその数は少なく、あまり多くの人が訪れる祭りではありません。

弦巻神社の秋祭りの写真

日曜日には神輿が運行されます。午前中に子供神輿、午後から大人の神輿が町域を回ります(*年によってスケジュールが違う場合があります)。担ぎ手は地域の人たちで、揃いの半纏を着て楽しく担いでいるといった感じでした。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:弦巻3丁目18−22(google map
  • ・氏子地域:弦巻1~5丁目
  • ・御祭神:宇迦之御魂神、応神天皇、菅原道真公
  • ・旧社格:無格社
  • ・例祭日:10月第三日曜日に本祭、前日に宵宮
  • ・神輿渡御:宮神輿、子供神輿、太鼓車
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:10店程度
  • ・余興等:奉納演芸(プロ)
  • ・備考:世田谷八幡宮兼務社

12、経堂天祖神社(経堂)

<2025年の祭礼日は10月4、5日(土日)>
経堂天祖神社の秋祭りの写真

経堂4丁目に経堂の氏神様である天祖神社が鎮座しています。経堂全体から見ると真ん中よりも少し西側といった位置になりますが、小田急線で考えると経堂駅と千歳船橋駅の中間地点になります。

祭礼は10月の第一週末になります。昔はとても賑わっていたそうですが、繁華街から外れ、住宅地に囲まれている立地から、現在ではあまり賑わうことはなく、露店も年々少なくなっています。

奉納演芸などは宵宮、本祭とも同じで、15~16時半に神楽舞奉納(巫女舞)、17時~20時半に町内有志による舞踊や民謡といった演芸が行われ、最後に安宅囃子保存会による演奏が行われます。様々な舞が演じられる巫女舞が充実しているのが、ここの特徴です。

経堂天祖神社の秋祭りの写真

神輿に関しては、令和元年に新しく新調し、それまでと渡御の様子が変わったので、今の状況はよくわかりません。

以前は日曜日に農大通り商店街から神社に向かって運行されていました。担ぎ始めが賑やかな商店街なので、いきなり盛り上がり、ハイライトを迎えるといった感じでした。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:経堂4丁目33−2(google map
  • ・氏子地域:経堂1~5丁目
  • ・御祭神:天照皇大神、倉稲魂神、菅原道真公
  • ・旧社格:経堂村村社
  • ・例祭日:10月第一日曜と前日
  • ・神輿渡御:宮神輿、太鼓車、隔年で町会神輿
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:数店
  • ・余興等:奉納神楽、奉納演芸

13、稲荷森稲荷神社(桜丘)

<2025年の祭礼日は10月11、12日(土日)>
稲荷森稲荷神社の秋祭りの写真

稲荷が並んで読みにくい名前の神社ですが、稲荷森稲荷神社は小田急線の千歳船橋駅の南側、旧世田谷5丁目にあたる桜丘にあります。明治の合祀令に反対し、今でも神社庁に所属しない単立神社として維持されている神社でもあります。

稲荷森稲荷神社の祭礼は、10月第2土曜と日曜に行われています。境内に露店が多く並びますが、何より神社が参商会という商店街の真ん中に立地しているので、祭りの日にはとても賑やかな感じとなります。

稲荷森稲荷神社の秋祭りの写真

ここの祭礼の目玉は巨大な大太鼓「あ・ん太鼓」が町内を練り歩くことです。大きさは直径六尺(約2m)、重さが2トンもあり、新調当時は全国で三番目の大きさだったとか。宵宮、本祭ともに神輿とともに運行されます。

土日共に宮神輿が運行される数少ない神社のうちの一つになりますが、現在では宵宮は以前よりも規模が縮小されています。神輿の見所は宮入り。祭りを終わらせたくない力が働くようで、なかなか境内に入れません。

稲荷森稲荷神社の秋祭りの写真

奉納演芸も見所満載です。農大応援団による大根踊りが披露されたり、地域に根付いていた餅つき歌の披露、安宅囃子保存会による獅子舞などの演目は、地域外の人間でも楽しめます。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:桜丘2丁目29−3(google map
  • ・氏子地域:桜丘1~3、5丁目
  • ・御祭神:倉稲魂神
  • ・旧社格:無格社
  • ・例祭日:10月第二土曜日と日曜日
  • ・神輿渡御:宮神輿、太鼓車
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:15店程度
  • ・余興等:奉納演芸(素人)、餅つき

14、宇山稲荷神社(桜丘)

<2025年の祭礼日は10月4、5日(土日)>
宇山稲荷神社の秋祭りの写真

桜丘には稲荷森稲荷神社とは別に宇山稲荷神社があります。駅から離れた世田谷通りや環八付近の桜丘4丁目は、古くから宇山と呼ばれています。

ここは多摩川沿いにある宇奈根地域の人々が幕府の新田開発政策や洪水などを機に移り住んで開墾した土地と言われ、最初は宇奈根山谷と名付けられていましたが、後に短縮して宇山となったそうです。

祭礼は10月第一週末、もしくは第二週末に行われています。露店は数店しか出なく、境内に人があふれるということもなく、ひっそりとした感じで行われます。

ここの祭りの特徴は、境内に巨大な舞台が組まれることです。村人総出で・・・といった昔ながらの表現がぴったりくるように舞台が組み立てられ、奉納演芸が行われます。劇みたいなことも行われ、昔行われていた農村歌舞伎を思い出させてくれます。

宇山稲荷神社の秋祭りの写真

神輿は日曜日に太鼓車とともに運行されますが、小規模な感じで、一軒一軒寄付をいただいたお宅などを回っていきます。その様子は、昔行っていた防ぎ行事のようでもあります。

  • <参考データ>
  • ・鎮座地:桜丘4丁目14−18(google map
  • ・氏子地域:桜丘4丁目
  • ・御祭神:倉稲魂神
  • ・旧社格:無格社
  • ・例祭日:10月第一週末の日曜日、前日は宵宮
  • ・神輿渡御:小神輿、太鼓車
  • ・祭りの規模:小規模
  • ・露店数:数店
  • ・余興等:奉納演芸(素人、プロ)
  • ・備考:世田谷八幡宮兼務社
世田谷地域の秋祭り 2025年10月改訂 - 風の旅人
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