世田谷を楽しもう! 風の旅人 世田谷散策記

世田谷の珍スポット

普通のお寺を散策して回っても物足りなく、変わった場所、マニアックなスポットの方が好きだという人もいるようで、マニアックな場所を集めたサイトも人気となっています。

世田谷区内にはそこまでマニアックな場所はありませんが、ちょっと面白いスポットが幾つかあります。有名な場所、きれいな風景や公園もいいけど、たまにはちょっと変わった場所や話のネタになる場所へ友人を誘って足を運んでみても面白いかと思います。

 

*** このページの項目一覧 ***

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* 世田谷の珍スポット *

1、世田谷観音寺の特攻観音など

世田谷観音寺の境内

昔から世田谷のB級スポットとして名が知られているのが、下馬にある世田谷観音寺です。寺の名前自体は普通なのですが、寺の境内が非常に変わっています。

一番インパクトがあるのが、特攻観音です。太平洋戦争での特攻隊員の英霊を祭っている観音様で、何でここにあるの?ってな感じですが、まあ住職さんの強い想いのようです。

特攻観音だけでも強烈な印象を受けますが、ここの境内には戦後寄せ集めた文化財がたくさんあります。清時代の狛犬、平安時代の仁王像、かつて国宝に指定されていた運慶の孫の康円の作といわれる不動明王と八大童子、二条城から移築された阿弥陀堂などなど、寺全体が本当にユニークです。

近年では地域に開放された寺になり、毎月第2土曜日6時から開かれている朝市が人気となっています。すっかりと地域に馴染んでしまい、昔ほどマニアックな場所ではなくなってしまいましたが、世田谷のB級スポットで真っ先に思いつくのがここです。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.3

2、豪徳寺の招き猫

豪徳寺の招き猫

井伊家の菩提寺と知られている豪徳寺。境内にある招福堂脇に奉納されている招き猫が並ぶ様子が珍しく、昔はマニアックな場所として知られていましたが、今では多くのメディアに取り上げられてすっかり世田谷のおなじみの風景となってしまいました。

それに昔は時期によっては数えるだけしか招き猫がない時もあり、沢山置いてある日のレア感とかあったのですが、今ではインスタ映えを意識してなのか、いつでもたくさん招き猫が置いてあり、マニアック感がちょっと薄れてしまった感じがします。

いくら有名になったとはとはいえ、やっぱり大量の招き猫が奉納されている様子は非日常な光景で、初めて訪れると「なんじゃこれ!」と思わず声に出てしまうぐらいの驚きがあると思います。

招き猫以外にも彦根藩井伊家の菩提寺なので、奥にある墓地の一画は国指定史跡となっている井伊家墓所があり、並ぶ墓石の中には歴史的に有名な大老井伊直弼の墓もあります。

その他、重厚な建物が整然と並ぶ境内の雰囲気は良く、文化財も多くあり、特に紅葉の時期の境内の素晴らしさは必見です。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.21

3、玉川大師の地下霊場

玉川大師

お洒落な町として名高い二子玉川に玉川大師があります。あまり知名度のあるお寺ではありませんが、トンネルマニアとか、地下マニアといった人たちには古くから知られる存在です。

ここには地下霊場があります。この地下霊場は初代住職が昭和の初めに手軽にお遍路さん四国48カ所巡礼を体験できるようにと造ったもので、地下の通路には四国のお遍路さんと同じ石仏がならんでいます。

地下・・・、実際は1階の地上部だと思いますが、薄暗い中に仏像がずらっと並んでいる様子はなかなか不気味で、気の弱い人は一人で進むことができないかもしれません。

入場料は百円と手軽な料金となっているので、二子玉川を訪れた際にちょっと立ち寄り、非日常空間を体験してみてください。ひんやりとした体験が・・・、いや、内部は結構蒸すので、何かがまとわりつくような生暖かい体験ができます。

<詳細・関連ページ> せたがや散策プラスNo.29

4、野毛の善養寺の石仏群

野毛の善養寺

野毛の丸子川沿い、崖に立地するように善養寺というお寺があります。ここの境内には多くの石像が置かれていて、まるで石像のテーマパークのような感じです。

大きな大陸的な石像からインド系の怪しい雰囲気の石像、中にはかっぱの石像まであり、境内の散策は驚きの連続でなかなか楽しいと思います。

善養寺は正式には影光山仏性院善養密寺といい、真言宗智山派に属しています。ちょっと怪しい雰囲気は密教からのものです。

石像の他には都の天然記念物に指定されている大きなカヤの木もあります。

等々力渓谷や野毛大塚古墳からもそんなに離れていないので、散策のついでに立ち寄ってみてください。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.94-1

5、大蔵妙法寺回転大仏

大蔵妙法寺回転大仏

世田谷にはなんと回る大仏があります。大仏が回るって・・・?なんのこっちゃと想像しにくいと思いますが、大きな大仏様がターンテーブルのようにぐるっと360度回転します。

なぜ回転する必要があるのか。単なる話題作り?いやいやこれにはちゃんと理由があるのです。

朝9時から夕方5時までは墓地や本堂のある南側を向いて参拝者や墓地に眠る人々を見守り、夕方5時から翌朝9時までは世田谷通りのある北側を向いて交通安全や世界平和を祈念していらっしゃるのです。

とまぁ、まさに24時間、360度フル回転の回転大仏なのです。更には交通安全週間には交通安全のたすきを掛けていて微笑ましい姿になっている事もあります。

この回転大仏のある妙法寺は立派な枝垂れ桜があることでも有名です。開花時期にはライトアップされ、多くの人が訪れます。

<詳細・関連ページ> せたがや地域風景資産No.3-13

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6、祖師ヶ谷大蔵ウルトラマン商店街

祖師ヶ谷大蔵ウルトラマン商店街のウルトラマンの像

昭和に流行った特撮ヒーローウルトラマンシリーズ。

世田谷の話ではありませんが、世田谷の撮影所を使用し、砧地域を中心として区内の多くの場所でロケが行われたので、世田谷所縁の作品といえます。

今見返してみると、懐かしい昭和の世田谷が沢山写っていて、文化的にもとても貴重な映像となっているように感じます。

ウルトラマンを手掛けていた円谷プロがあった祖師ヶ谷大蔵駅周辺では、3つの商店街が合体してウルトラマン商店街を形成しています。

駅前などにはウルトラマンの像、商店街の街灯はウルトラマンのデザインとなっていたりと、ウルトラマン好きにはたまらない商店街となっています。

握手会やウルトラマンに関係したイベントも行われていて、今なおウルトラマンは根強い人気があるのをここでは実感できます。

<詳細・関連ページ> せたがや散策プラスNo.42

7、駒沢給水場の双子の給水塔

駒沢給水塔

田園都市線の桜新町駅と駒沢駅の間、弦巻に水道施設の駒沢給水場があります。普段一般の人が入ることはできませんが、正門から奥に特徴のある形をした給水塔を見ることができます。

ここの給水塔はなんと円筒形で西洋風のデザインが施されていて、まるでチェスの駒のようです。それが2つ並んでいて、その様子から双子の給水塔と親しまれています。

この施設が造られたのが大正13年。周囲に高い建物がなかった時代なので、一時期は「丘上のクラウン」とハイカラに呼ばれていたそうです。

年に一回程度見学会が行われるので、ぜひその時に大正時代の面白い建築物を間近でご覧になってください。(現在、見学会は行われていないようです。)

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.25

8、和田堀給水場

和田堀給水場

京王線の代田橋の駅のすぐそばに和田堀給水場があります。住所は世田谷区大原ながら杉並の和田掘の名がついているのは、もともと和田堀に造る予定だったからだそうです。

ここにも駒沢給水塔のような面白い建物があります。例えるなら古代ローマの競技場といった感じでしょうか。結構圧倒されます。

この他にもギリシャ神殿風の建物があったりと、大正・昭和初期に流行ったギリシャ、ローマ建築が花開いている場所です。

桜とツツジの開花するころ一般開放されます。桜はそこまでではありませんが、ツツジはなかなか素敵です。ぜひツツジの咲くころ、訪れてみてください。(現在、一般開放は行われていないようです。)

<詳細・関連ページ> せたがや散策プラスNo.8

9、世田谷八幡神社の円形劇場っぽい土俵

世田谷八幡神社の円形劇場っぽい土俵

古くから相撲は神事や娯楽として受け継がれてきました。神社に土俵があったり、力比べの石が置いてあったりするのはそのためです。世田谷区内でも盛んに相撲などが行われ、今でも多くの神社に力比べに使われた力石が置かれています。

世田谷八幡神社では特に相撲が盛んに行われていて、今でも立派な土俵が残っています。

神社に土俵があること自体は珍しくありませんが、ここの凄いのは観客席が斜面に造られていて、まるで円形劇場のようになっていることです。土俵の円形劇場。これぞ日本式円形劇場ってな感じです。

木々の多い神社境内なのでいつ訪れても雰囲気がいいのですが、9月の秋祭りの時にはこの土俵で農大相撲部による奉納相撲大会が行われます。多くの観客で賑わいますので、ぜひその時に。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.30

10、弦巻蛇崩川緑道水道管オブジェ

弦巻蛇崩川緑道水道管オブジェ

弦巻から三軒茶屋、下馬と流れ、中目黒で目黒川に合流していた蛇崩川。今では全て埋め立てられ暗渠となり、その川筋は緑道として整備されています。

下馬付近では桜並木、弦巻通りではツツジの美しい緑道として知られていますが、弦巻神社付近から松丘小学校や中央図書館にかけては真っ黒な水道管がずらっと並んでいるといったちょっと異様な光景となっています。

水道管はガードレール替わりだったり、水道のようなオブジェだったり、円柱となっていたり、照明台になっていたりと様々で、面白いといえば面白いし、真っ黒な物体なので暗くなったら危険物だし、なんとも感想に困ります。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.24

11、岡本三丁目の急坂

岡本三丁目の急坂

世田谷は全体的に緩やかな起伏がある土地で、急な坂はあまりありませんが、小さな坂やなだらかな坂が多いです。

ただ多摩川や野川にかけては国分寺崖線が通っていて、この部分では強烈な坂となっているところが多くなっています。

数多くの坂がある世田谷で有名なのが岡本三丁目の坂道です。由緒とか歴史のある坂道ではありませんが、真っすぐにずっどんと下っている坂はまるでジェットコースターのようでインパクトがあります。

昔からウルトラマンなどの特撮関係の撮影でよく使われてきましたが、最近ではバラエティー番組などにも登場し、世田谷の面白スポットになっているようです。

特に自転車の人に人気となっているようで「岡本三丁目の坂を自力で登るぞ!」とこの坂を目的にしてくる人もいるようです。

また、この坂からは富士山を見ることができ、国土交通省の富士見百景にも選ばれています。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.70

12、東京ガスのガスタンク

東京ガスのガスタンク

芦花公園の横、東京ガスの世田谷制圧所があります。ここには5基の球形をしたガスタンクが設置されています。住宅地の中にガスタンクがある様子はよくある光景といえばよくあるし、珍しいと感じる人には珍しいと、好みがはっきりとする風景です。

ガスタンクの正式名称は「ガスホルダー」といい、一つの大きさは直径約33m。中の容量は8万世帯の一日分の使用量に相当します。

こういったガスタンクといえばウルトラマンなどの特撮で、よく怪獣につぶされたり、蹴飛ばされたりして爆発しています。ウルトラマンの町世田谷、当然そういったシーンのいくつかはここで撮影されました。

ウルトラマンにちなんでくる人、町中にあるカスタンクの風景に面白さを感じる人、ガスタンクが単純に好きな人、意外とマニアに人気のスポットとなっています。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.38

13、大蔵大根

大蔵大根

江戸時代、世田谷は純農村地帯で、江戸の人々の野菜供給元となっていました。神田の市場では深沢のタケノコなど高値で取引される世田谷のブランド野菜もありました。

関東大震災以降、郊外への移住が加速し、昭和の初めに鉄道が開通すると爆発的に人口が増えていきます。駅前からどんどんと宅地化が進み、駅から離れた場所でも昭和の終わり頃から宅地化の波が押し寄せます。

世田谷の特産野菜の中でも比較的有名だったのが、主に砧地域で生産されていた大蔵大根です。昭和40年代までは区内や周辺で広く栽培されていました。

しかしながら宅地化によって農地縮小、また栽培しやすい青首大根にとって代わったことで作られることがほとんどなくなりました。

今では逆に世田谷の地場野菜、せたがや育ちのブランドとして力を入れていて、改良して栽培しやすくなった品種を区内の農業者たちが生産しています。

なかなか市場に出回ることはありませんが、直売所などで目にすることがあります。話のタネに世田谷の地名が入った野菜はどうでしょう!

<詳細・関連ページ> ーーー

14、教学院の目青不動

教学院の目青不動

山手線には目黒、目白といった目に関する地名があります。よくよく考えると不思議な地名ですが、それぞれ目黒不動、目白不動があったからだとか言われています。

実は黒、白の他にも目赤不動、目黄不動、目青不動といったものもあり。これらの不動明王は総称して「江戸五色不動」と呼ばれています。

五色というのは昔から神事や神楽などでよく使われている色です。そういったことで五色不動を作ったのでしょうが、どういう目的があったのかなど、存在理由がはっきりと分かっていないのが実際です。

そういった五色不動の一つ、目青不動が三軒茶屋のキャロットタワーのすぐ下にある教学院にあります。

目青不動ということで、青い目を光らせて待ち構えているのだろうと期待して訪れるとガッカリします。目が青いわけではなく、単に名前が目青不動なのです。

<詳細・関連ページ> せたがや散策プラスNo.3

世田谷散策記 世田谷の珍スポット 2018年11月改訂

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