世田谷を楽しもう! 風の旅人 世田谷散策記

世田谷からの富士山

晩秋から春先にかけての空気が澄んだ時期、特に天気のいい朝に世田谷からくっきりと富士山を見ることができます。

さすがに距離があるので雄大な景色とはいきませんが、富士山がさりげなく見える風景は生活のアクセントになっています。

ここでは世田谷区内にある富士山スポットを今まで訪れた範囲内で紹介しています。

*** このページの項目一覧 ***

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*** 国分寺崖線上からの眺め ***

*** 多摩川沿いからの眺め ***

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* 国分寺崖線上からの眺め *

・成城の富士見橋

成城の富士見橋からの眺める富士山

成城にある富士見橋は国分寺崖線上に架かる橋で、下には川ではなく、小田急線が通っています。

これは崖による急斜面をなくすために切り通しを造ったためで、分断された土地を結ぶのに、この富士見橋と不動橋が架けられました。

せたがや百景にも選ばれている富士山の眺望スポットで、富士見橋からの眺めは崖のすぐそばに架けられている不動橋と富士山のコラボレーションが素晴らしかったようです。

残念ながら今では橋と橋の間は全て蓋がされ、そのスペースは屋上菜園として利用されているので、選定時に絶景だった風景はなくなってしまいました。

かつての面影は橋上に設置されているせたがや百景の案内板に描かれています。

この富士見橋は不動橋と上野毛の富士見橋と共に「NO.54 富士の見える橋(世田谷区)」として関東富士見百景にも選ばれています。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.55

・成城の不動橋

成城の不動橋からの眺める富士山

成城の富士見橋よりも崖側に架かっているのが不動橋です。富士見橋が趣のない風景と変わってしまったのと同じで、こちらも残念ながら状況はよくありません。

不動橋は崖線上にあり、ここからの眺望の魅力は喜多見の町と小田急線とのコラボレーションだったはずなのですが、目の前のフェンスはともかく、ちょっと先にフェンスが設置されているし、車両基地ができたことで引き込み線が線路をまたいで設置されているので、線路や車両が見難くなっています。

おまけに富士山の真下に高いビルが建てられてしまい、これまた微妙な感じです。

でも夕日が富士山山頂に重なるダイヤモンド富士の時には多く写真愛好家が訪れ、橋の上にはずらっと三脚が並び、通りがかりの人が、「何事があったんですか~」、「事件ですか?」とビックリするぐらいの賑わいとなります。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.55

・岡本三丁目の坂

岡本三丁目の坂からの眺める富士山

都内でもこの岡本三丁目の坂のようにただ真っ直ぐで、急な坂道は他にないのではないでしょうか。

かなり危険というか、とってもインパクトのある坂道で、特撮やドラマなどで使われたり、バラエティー番組などで紹介されたりと、区外の人でも知る人の多い名の知れた坂道です。

急な坂が印象的な坂ですが、ここからの富士山の眺望も知られていて、「NO.54 東京富士見坂(東京の富士山が見える坂という項)」として関東富士見百景に選ばれています。

ただ、ここは電線が結構ごちゃごちゃしているので、富士山の写真を撮るにはあまり適していない気がします。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.70

・上野毛の富士見橋

上野毛の富士見橋からの眺める富士山

上野毛にある五島美術館の横を大井町線が走っていて、その大井町線上にかかるのが富士見橋です。

ここからの富士山の眺望は成城の富士見橋などと一括りとなって関東富士見百景に選定されています。

ここの特徴は下を東急の電車が走っていることです。電車とのコラボレーションでしょうか。

でも結構影が多い場所なので時間を選ぶかもしれません。それにマンションがあったり最近では二子玉の再開発のビルが建ってしまったので、富士山は見えるものの・・・といった感じになってしまいました。

でもダイヤモンド富士の時にはずらっと橋の上に三脚を立てたカメラマンが並ぶそうです。

ちなみに五島美術館といえば東急の創設者五島氏の敷地を利用して、収集したコレクションを展示した美術館です。

敷地内には都の天然記念物のコブシの木がある事は有名ですが、他に冨士見亭茶室や見晴台庭園などがあり、ここからの富士山もいいかもしれません。

ただ、ここも二子玉再開発によってできたビルの影響が気になるところです。

<詳細・関連ページ> せたがや地域風景資産No.1-17

・東名高速の橋(グランド橋)

東名高速の橋(グランド橋)からの眺める富士山

東名高速道路は環八のインターから入ると、砧公園、大蔵総合運動場の横を通って多摩川方面へ抜けていきます。

最初は高架だったのが、気が付くと平地になり、そして地面よりも低いところを走るようになります。

それは国分寺崖線を下っていくのに、急な坂にならないように切り通しがつくられたためで、切り通し部分に2本の橋が架けられています。

一つ目が砧公園と運動場の間を通っている大蔵通りの公園橋、もう一つが崖線上にあるグランド橋です。

グランド橋からの眺めは素晴らしく、晴れた朝などは高速道路と富士山がよく見えます。もちろん高速道路を車で走っていても富士山を見ることができます。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.67

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・東名高速の橋(大六天橋)

東名高速の橋(大六天橋)からの眺める富士山

崖線を下った東名は仙川、野川と小さな川を越えていきます。この二つの川の間は小さな丘陵となっていて、ここでも急な坂にならないように切り通しがつくられ、橋が架けられています。

橋の名前は大六天橋。橋のすぐ脇に大六天の祠が設置されていることから名づけられました。

ここからも東名高速と富士山といった風景を見ることができますが、崖線上のグランド橋よりも標高が低いため、高圧電線と富士山の高さが同じになってしまうのが残念なところです。

でもそのうちこの目の前に外環とのジャンクションができるようなので、いずれ壮大な眺めになるのかもしれません。

<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.49

・瀬田の行善寺

瀬田の行善寺からの眺める富士山

江戸時代に有名だった世田谷の富士山スポットといえば行善寺が上げられます。行善寺は瀬田の国分寺崖線上に位置し、街道であった大山道にも面していました。

寺の境内からの眺めは素晴しく、その眺めは行善寺八景と呼ばれ、江戸時代には将軍家をはじめ、多くの文人墨客が訪れたそうです。

行善寺八景のうちの一つが「富士晴雪」という事なのですが、現在では目の前にビルや国道246号の高架が建ち並び、対岸にも大きな建物があるので、残念ながらいい眺めとは言えなくなってしまいました。

残りの行善寺八景も多摩川すら見えないのが現状なので、完全に過去の景色となってしまいました。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.81

・キャロットタワーの展望台

キャロットタワーの展望台からの眺める富士山

現在の世田谷の一番の富士山スポットといえば、三軒茶屋にあるキャロットタワーの無料展望台になるでしょう。

ここからの眺めはまさに絶景。天空の人になった気分です。

世田谷の町並みと富士山を一緒に撮るのもいいし、富士山をアップで撮るのもよし。おまけに長い時間見ていても寒くないのもいいです。

ただ朝9時半からの営業なのと、ガラス越しになるので写真を撮る時はその辺は工夫が必要です。といっても無料の展望台なので文句は言えませんね。

ここからダイヤモンド富士も見えるようで、その時はビックリするほど大混雑するそうです。ちなみに玉川花火大会の時も大混雑します。

<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.5

・成城三丁目

成城三丁目からの眺める富士山

成城きっての富士山スポットである不動橋からの眺めは少し微妙な感じとなってしまいましたが、成城のいたるところから富士山はよく見えます。

不動橋から南側の成城三丁目あたりからもよく見えますが、眺めのいい場所には大きなお屋敷が建っていたりするのが実際のところで、道路を歩きながら建物の隙間から見えるといった感じです。

写真も成城三丁目にある世田谷トラストに登録している立派なお宅の庭からの眺めで、世田谷トラストの公開日に訪れて撮らせてもらったものです。

その他、崖線にある成城三丁目緑地からも富士山がよく見えますが、生い茂る木々が多くて、よく見えるには見えるけど写真を撮るとなると微妙です。

崖線の上にある明正小学校の校舎の屋上からだと富士山がよく見えそうです。ここがもしかしたら成城で一番の富士山スポットかも・・・。

<詳細・関連ページ> ーーー

・成城四丁目

成城四丁目からの眺める富士山

成城きっての富士山スポットである不動橋の北側の崖線は、神明の森みつ池特別保護区に指定されていて入ることのできなく、それ以外も木が多かったり、住宅が続いていたりと眺めはよくありませんが、探せば富士山が見える場所もあります。

この辺りからの眺めはちょうど野川の対岸にあるきたみふれあい広場が被るので絵的に緑が含まれ、まずまずといった感じではないでしょうか。

よみうりランドの観覧車なども見え、世田谷の北の端の風景かなといった感じがします。

<詳細・関連ページ> ーーー

・喜多見ふれあい広場

喜多見ふれあい広場からの眺める富士山

成城の崖線から下ると野川があり、その対岸にはきたみふれあい広場があります。

この広場、なんと小田急線の車両基地の上に設けられている公園で、時々足元からゴォーと電車の走る音がしてきます。

車両基地の上部にあるため崖線の上ではないものの、そこそこ高い場所にあり、公園から富士山を見ることができます。

ただ崖線ほど高さがあるわけではないので、電線やら木やらが邪魔して絶景というほどではありません。

でも朝などに富士山を見ながら体操やジョギングをするのにはいい公園で、富士山がくっきりと見える日は気分良く体を動かせそうです。

<詳細・関連ページ> せたがや地域風景資産No.2-23

・野毛第三京浜付近

野毛付近からの眺める富士山

東名高速や国道246号、その他鉄道などが崖線を越えるところはそれなりの富士山スポットになっています。

第三京浜を朝に利用するときに富士山が見える事があるので、ここも富士山スポットになっているのでは・・・と思って出かけてみたのですが、第三京浜入り口のところにある歩道橋やその周辺から富士山が残念ながらうまく見えませんでした。

ただ、その周辺を散歩していたら住宅街の向うに富士山が見える場所もありました。

さりげなく住宅街の合間から見える富士山もいいものですね。世田谷らしくなくて・・・。でも電線が多いのが世田谷です。散策していてつくづく思います。

<詳細・関連ページ> ーーー

・野毛六所神社前の坂

野毛神社前の坂からの眺める富士山

野毛(ノゲ)とは崖を意味する言葉で、その言葉通り野毛町は国分寺崖線上に町域が広がっているのですが、世田谷の中でも特にこの辺りは崖の傾斜がきつい印象です。

野毛には急な坂が多く、野毛の氏神、六所神社前の坂もなかなか急な坂となっています。

この神社前の坂の正面に富士山を見ることができます。区内の崖線沿いに多くの坂がありますが、坂の真ん中にきれいに富士山が見える坂はあまりありません。

でも他の坂と一緒でここも電線が多いです。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.94-2

* 多摩川沿いからの眺め *

・新二子橋

新二子橋からの眺める富士山

朝、車などで国道246号を神奈川方面に向かって走ると、新二子橋で富士山がきれいに見える事があります。

走りながら、おっ、今日は富士山が見える。目的地の天気は良さそうだなといった判断材料になったりします。

ここもいい富士山スポットかもと思って自転車で訪れてみると、手前に多摩川と水門があり、風景的にはそこそこいい感じなのですが、ちょうど富士山に高圧電線が被ってしまい、じっくりと見るにはちょっと微妙な感じでした。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.76

・東名高速付近

東名高速付近からの眺める富士山

世田谷区を流れている多摩川の最上流は東名高速道路の多摩川橋の北側付近です。

この東名の橋付近には警視庁の交通教育安全センターや白バイ訓練所があり、時々河川敷に設けられたコースで白バイが練習をしていたりします。

そういった白バイと富士山の写真が撮れればよかったのですが、東名高速の橋との写真で世田谷最北部の富士山としておきます。

<詳細・関連ページ> ーーー

・宇奈根付近

宇奈根付近からの眺める富士山

東名高速の多摩川橋から川を下っていくと高圧線の鉄塔があります。鉄塔の足部分がレンガ造りになっていて、昔ながらの鉄塔といった趣きでなかなかいい感じで聳えています。

この鉄塔のある宇奈根付近では多摩川が蛇行していて、自然の川らしい風景になっています。

ちょうど蛇行している奥に富士山を見ることができるのですが、この付近は対岸の建物や高圧電線が少々絵的には邪魔かなといった感じです。

朝の光を浴びている富士山よりも、夕日で川が反射していたり、夕焼けの中でシルエットになったときの方が絵になっている気がしました。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.75

・二子緑地広場付近

二子緑地広場付近からの眺める富士山

二子橋公園の北側ということになるのでしょうか。河川敷には明確な住所表示というか、区分がないのでよく分かりませんが、この付近には広場や児童遊園が広がっています。

ここはたまがわ花火大会のメイン会場になる付近ですが、年明けに盛大などんと焼きが行われることでも知られています。

どんと焼きと富士山という組み合わせもなんか日本の正月らしくていいものです。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.75

・二子橋公園付近

二子橋公園付近からの眺める富士山

新二子橋の北側部分の河川敷は、一面に野球やサッカーのグラウンドが広がっています。

手入れが行き届いているようで、橋の上から見ると整然としていて、まるでパッチワークみたいです。

こういった河川敷にある野球場と富士山という組み合わせも昭和から変わらない東京の風景になるのではないでしょうか。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.75

・二子玉川公園付近

二子玉川公園付近からの眺める富士山

二子玉川駅より南側は再開発により大きく風景が変わりました。大きなビルが建ち、道路が整備され、モダンな感じの町並みとなりました。

河川敷も同時に堤防工事が行われ、河川敷の風景も変わりました。特に東急自動車学校があった付近は二子玉川公園ができ、河川敷部分にはちょっとした丘のような富士見テラスが設けられ、絶好の富士山スポットとなっているはずです。

実際には富士見テラスから富士山を見たことがないのですが、昔その辺りの河川敷で撮った写真です。これよりも眺めがいいはずです。

<詳細・関連ページ> せたがや地域風景資産No.1-21

・新多摩川橋付近

新多摩川橋付近からの眺める富士山

新二子橋や二子橋の南側、二子玉川駅の南側には松林が広がっている地域があります。この辺りも近年の二子玉川の再開発や堤防工事によって昔ながらの風景が失われてしまいました。この辺りからも富士山が見えますが、あまり特徴的な風景ではない感じです。

ここから少し下流に行くと、第三京浜の新多摩川橋があり、この付近からだと溝の口のビル群と富士山が見えます。

<詳細・関連ページ> ーーー

・多摩川遊園付近

多摩川遊園付近からの眺める富士山

第三京浜の新多摩川橋の下流の河川敷には小さな児童公園やら広場が広がっています。地図で見ると多摩川遊園となるようです。

この付近は土手に桜の木々が並んでいて、早咲き桜も少し植えられているので、ほんの気持ち程度伊豆の河津に行った気分を味わえるかも・・・しれません。

晴れた日などは富士山と桜といった絵も見ることができ、絶好の花見スポットになっています。ただ、富士山自体が小さいので、一緒に写真を撮るとなると微妙かもしれません。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.79

・矢沢川の水門付近

水門付近からの眺める富士山

多摩川遊園の下流部分では東京都の名勝に指定されている等々力渓谷を流れてきた谷沢川が多摩川に合流します。この地点には河川敷に橋が架けられ、水門も設けられています。

せっかくなので水門と青空と富士山を撮ってみましたが、広角で撮ると富士山が小さくなりすぎてしまいました。

<詳細・関連ページ> ーーー

・東京都市大学グラウンド付近

東京都市大学グラウンド付近からの眺める富士山

いつの間にか玉堤の武蔵工大が東京都市大学に変わっていました。あれ、どういうこと?と帰宅して調べてみると、東横学園女子短期大学と統合して名称を変えたようです。

河川敷には東京都市大学のグラウンドがあり、この少し下流が世田谷区の多摩川の最下流になります。

<詳細・関連ページ> ーーー

<世田谷散策記 世田谷からの富士山 2018年11月改訂>

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