世田谷散策記 せたがや百景のバーナー
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せたがや百景 No.1

世田谷公園

中央広場の噴水を挟んで北側がスポーツ施設。南側の公園ではプレイパークが開かれている。園内の小高い丘には区制50周年(昭和57年)を記念して、子ども達から50年後の子ども達へのメッセージなどを入れたカプセルが埋められている。ミニSLは土・日や祝日、学校の休みに合わせて走り大変な人気を集めている。(せたがや百景公式紹介文の引用)

・場所 : 池尻1-5-27
・備考 : 世田谷区立公園。施設の利用案内や営業時間などは公式サイトを参照。

*** 世田谷公園の写真 ***

世田谷公園の三宿通りに面した入り口の写真
公園の入り口

三宿通りに面した入り口です。

世田谷公園の噴水広場の写真 六角形の噴水の池の周りで多くの人がくつろいでいる
噴水広場

世田谷公園の象徴であり、中心部です。

桜をバックにした噴水の写真
桜の季節の噴水

一応花見もできます。

つつじやこいのぼり、新緑の木々をバックにした噴水の写真
初夏の季節の噴水

緑とつつじが美しいです。

色とりどりに紅葉した木々をバックにした噴水の写真
秋の噴水

この時期は少し雰囲気が変わります。

夕刻の淡い光の中の噴水
夕暮れの噴水

夕暮れ時もいいものです。

50周年のタイムカプセル 六角形のベンチのような不思議な形をしている
タイムカプセルの入っている・・・ベンチ?

何が入っているのでしょう。

タイムカプセルが置かれている丘から噴水広場を眺めた写真 つつじがきれいで眺めもよい
タイムカプセルの丘から

噴水広場が見渡せます。

平和の像の写真 よくある上半身裸の女の人の像
平和の像

噴水広場の片隅にたたずんでいます。

平和の灯の写真 ガス式の灯で不思議な形をしている。
平和の灯

さりげなくあります。

プレイパークエリアにあるリーダーハウスの写真 木製のログハウスのような建物で冒険心をくすぐる
プレイパークのリーダーハウス

楽しげな建物です。

プレイパークで遊んでいる子供の写真 木と木の間にロープを張って橋を作り、それを渡っている
プレイパークで元気に遊ぶ子供達

ここでは子供たちが腕白に遊んでいます。

ミニSL乗り場の写真 駅舎に順番待ちの人の長い列ができている
ミニSL乗り場

天気のいい休日ともなると大行列が・・・

ミニSLが走っている写真 柵に囲まれた専用のレールの上を運転者が先頭で客車部分に子供連れが乗っている
ミニSLの運行

緑の中を走ります。

交通児童公園の写真 足漕ぎの車や三輪車に乗った子供たちが自動車教習場のようなコースを走って遊んでいる
交通児童公園

まるで自動車教習所みたい・・・

SLの写真 動かなくなったもので操縦席に入れるようになっている
D51 272 (展示用の本物のSL)

昭和48年に国鉄から貸与されたもの

* イベントなど *

世田谷公園で行われているフリーマーケットの写真
フリーマーケット

いい品があることで有名らしいです。

世田谷公園で行われている園芸市の写真
せたがや園芸市

園芸用品や草木の市が立ちます。

* 防災訓練 *

世田谷公園で行われた防災訓練の写真
野球グラウンドでの総括

多くの人が参加していました。

防災訓練で行われた大道具の写真 大掛かりな家らしきオブジェが崩れている
訓練の大道具

設置や片付けが大変そうです。

* 世田谷公園について *

国道246号の三宿交差点から三宿通りを南に向かうと、両脇にはオープンカフェを中心にお洒落な店が並んでいます。一軒だけではなく、何軒もそういった店が並んでいると相乗効果で通りの雰囲気がガラッと変わって見えるもので、今では雰囲気のいい地域としてメディアに取り上げられ、全国区になりつつあります。

その三宿通り沿いに世田谷公園があります。世田谷区立の公園で、昭和40年に無償の国有地を都から移管され、その土地を区が4年の歳月と3億6千万円の費用をかけて改修し、世田谷公園がオープンしました。その後何度かの改修を経て、現在の形になりました。

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歴史的に見ると、この広い敷地というか、世田谷公園を含めたこの付近一帯はかつて駒沢練兵場という軍事関係の土地として利用されていた場所です。明治30年頃からこの付近には軍事関係の施設がどんどん造られていき、池尻や三宿といった地域は兵隊村と呼ばていました。

今では都会的でお洒落な町並みになってしまったので、兵隊村といったイメージは散策していても湧かないかと思いますが、世田谷公園の隣にある自衛隊の三宿駐屯地はその名残です。また付近にある都営住宅、小中学校、昭和女子大などといった大きな敷地を持つ建物も軍事施設跡地に建てられたものです。

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この世田谷公園の設置理念は、「緑と太陽の文化都市世田谷区にふさわしく全体として調和のとれた風景園の感じで、あらゆる年齢層の運動と休養に利用できる総合的な公園」との事です。公園周辺の雰囲気もいいせいか、開放感あふれる噴水広場があるせいか、明るい感じのする公園であると同時に、一面に人工芝が貼られたグラウンドを含めて公園内には人造部分が多いのでとても都会的な公園といった印象を受けます。

公園内は開放感のある大きな噴水がある広場を中心に都会っぽく縦長の構造をしています。そしてあまり広いとはいえない敷地内には所狭しと野球場、プール、テニスコート、洋弓場、交通児童公園、タイムカプセルの丘、SL広場、遊具広場、プレイパークが設置されています。どちらかというと施設が多く、芝生などよりも舗装された部分の多いタイプの公園です。

その分、ベビーカーを押したり、足の悪いお年寄りなどには散歩しやすい公園だともいえます。近所に住む若奥さんがベビーカーを押しながら公園で散歩して、カフェでくつろいでといった高級住宅地世田谷のイメージにはぴったりの場所かもしれません。・・・と言いつつも、さりげなくすぐ東隣は自衛隊の三宿駐屯地だったり、約200m東からは目黒区といった世田谷の端っこという立地条件でもあったりします。

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世田谷公園の中で一番特徴的なものは、休日などに園内を運行しているミニSLです。これは区制50周年を記念して昭和57年5月に設置されたもので、区内の公園ではここだけにしかありません。機関車の名前は「ちびくろ号」といい、元々は本物の5分の1スケールの蒸気機関車でしたが、平成17年に電気モーター式に改造されました。大きな鉄道模型というか、人がまたがって乗れる鉄道模型といった感じで、実際に見ると5分の1よりも小さく感じます。というよりも長さや高さを5倍にしても本物の大きさにならないような・・・・、10分の1の間違いではないかと思うのですが、どうなのでしょう。

このミニSLは約280mの軌道を約2分半で一周します。子ども達に大人気で、天気のいい休日に訪れてみると乗車待ちの長い行列が出来ていました。人気の理由は値段の安さではないでしょうか。小学生以下は無料で、小学生が30円、中学生以上は70円と駄菓子を買う程度のお小遣いで乗れてしまいます。こういったものはイベントとかで見かけますが、だいたい200円とかで運行されていたように記憶しています。蒸気式ではなく、電気式なので安くできるのもあるでしょうが、この値段は子供にとっては魅力的ですし、親としてもありがたいのではないでしょうか。

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ミニSLではなく本物のSLも公園内にあります。といっても動かなくなったものを保存している車両ですが、小さな駅舎が付随しているといった高待遇?で設置されています。このSLが置かれているエリアは「交通児童遊園」と名づけられていて、実に都会らしく面白い施設となっています。

SLの横には自動車免許教習所の縮小版みたいなレイアウトで道路が造られていて、そのコースを三輪車の子どもや足こぎの車に乗った子ども達が仮想道路コースを母親に見守られて走っていたり、または押してもらっていました。遊び場が少なく、車や交差点だらけの都会において実践的であり、安全に小さな子どもを遊ばせ、学ばせるのによく出来た施設ではないでしょうか。ちょっと感心してしまいました。

子供の遊び場といえば、園内に設置されているプレイパークも独特の遊び場です。区内には4カ所プレイパークがあり、そのうちの一つとなり、ここではプレイリーダー(大人)の元で「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに遊びまわることができます。ここでは腕白に子供達が遊び回っていて、見ているとハラハラすることもあります。プレイパークについての詳細は元祖である羽根木公園内のプレイパークが風景資産の項目にあるのでそちらに載せています。

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その他にはタイムカプセルの丘という変わったものがありますが、これは世田谷区区制施行50周年を記念して1982年(昭和57年)に作られたものです。中には当時の子ども達が50年後の子ども達に向けたメッセージやら当時の教科書やらを詰め込んだカプセルが埋め込まれているそうです。開けられるのは区制施行100周年の2032年。10歳だった子どもは50歳年を取って60歳ってことは・・・、ちょうど当時の自分よりも少し小さい孫がいるぐらいの年でしょうか。その時にどんな思いで開封するのでしょうか。その頃まで平和な世の中が続いていて欲しいものです。

平和といえば・・・ってちょっと強引な結びですが、園内に「平和の像」と「平和の灯」があります。世田谷区が昭和60年8月15日に平和都市宣言を行ったことに由来して、その5周年を記念して作られたものです。平和の灯は広島の「平和の灯」と長崎の「誓いの火」を分けてもらい、その他平和を願う区民や団体の火と合わせて点火されたものだとか。といっても、正直なんかカプセルの中で燃えている火といった感じのもので、薄暗くならないとあまり存在感がありません。

平和の像は平和の祈りとのことですが、なぜに上半身裸の女の人なの?ってな感じです。もちろんビーナス的な意味合いとしての平和の象徴は分かるのですが、子どもが遊びまわる公園においてぽつんと佇む像がひときわ浮いているような気がしてなりませんでした。美術館のある砧公園にあれば特に違和感は感じないのでしょうが・・・。

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全体的に見ると、設置理念どおりにあらゆる年齢層の運動と休養に利用できる総合的な公園だと言えます。それはバリアフリー用のスロープや幼児用の施設、子ども達の遊び場、野球場などのスポーツ施設がきちんと作られているからです。バランスよく施設があり、歩きやすく、公園としての開放的な空間があり、素晴らしい公園だと思いました。

そして個人的な見解ですが、世田谷区の世田谷の名を冠しているせいか、区が一番力を注ぎ込んでいるというか、思い入れをしている感じがしました。それは「ミニSL」「交通児童遊園」「平和の像と灯」「タイムカプセルの丘」など独自の施設や区政を記念したものが多く設置されているからです。

それに東京都などとの合同の大規模な防災訓練もここで行われます。隣が自衛隊の駐屯地というのもこういう場合には立地上好都合なのでしょう。防災訓練の当日は様々な訓練や体験、企業などのPRブースが出ますので、それなりに楽しむ事ができます。それにしても・・・、噴水前の広場での訓練ではとても大掛かりな大道具を使っていました。設置するのも大変だっただろうし、後片付けも面倒臭そう。ここまでやるかといった感じでしたが、それほど力を入れている証拠なのでしょうね。ご苦労様です。

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かなり都会的な公園といったイメージを受けましたが、たまたま訪れた日にはフリーマーケットをやっていました。結構混み合っていて、そういった光景を見ると地元に密着した普通の公園なんだなとほのぼのとした気分になりました。しかしながら売っているものをよく見ると、お洒落な服やら、高そうな日用品やら子供用品・・・やっぱり高級住宅街にある公園かもって思ってしまいました(笑)。

後日フリーマーケットは年に何回くらい行われているんだろう・・・などと少し調べてみると、世田谷公園で行われるフリーマーケットは比較的歴史があるようで、昔はスニーカーコレクターの集う集合場所として知られていたそうです。そして今では質の高い比較的新しい品物が沢山あることで有名で、沿線の神奈川方面からも沢山の出店や来客があるみたいです。やっぱり・・・といった感じです。これも知る人ぞ知るってやつでしょうか。せっかく訪れるならフーリーマーケットの日に合わせて掘り出し物を捜してみるのもいいのではないでしょうか。フリーマーケットの日時などに関してはフリーマーケットの専門サイトや「広報せたがや」などで調べる事ができます。

<せたがや百景 No.1 世田谷公園 2008年6月初稿 - 2015年10月改訂>