世田谷散策記

 ~せたがや百景~

せたがや百景 No.29

経堂の阿波おどりと万燈みこし

ハイライトは万燈神輿。夜のまちに神輿の胴の武者絵が浮かびあがり、提灯の灯が揺らぐ。これを、かつぐために、威勢のよい若者が関東近県から500人も集まるという。阿波踊り参加者も毎年増えている。(せたがや百景公式紹介文の引用)

・場所 :経堂駅前、農大通り商店街周辺
・備考 :経堂まつりとして7月中旬の週末に開催(商店街のサイトで要確認)
世田谷百景のロゴ

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* ハートフル農大通りについて *

ハートフル農大通り入り口
ハートフル農大通り入り口

城山通りの入り口です。

小田急線の経堂駅の南口から城山通りに向けて伸びている通りは農大通りと名付けられています。城山通りからは少しずれますが和光小学校のある通りに進んでいき、最終的には世田谷通りまで農大通りは続いています。

世田谷通りにあるのは東京農業大学で、その横には農大一高、中学と農大関連の学校が建ち並んでいます。とまあ書くまでもないのでしょうが、古くから農大に関わってきた道という事で農大通りとなっています。

ハートフルのモニュメント
ハートフルのモニュメント

両親と子供といった設定でしょうか

その農大通りの経堂駅から城山通りまでの区間はなかなか活気のある商店街となっています。正式には経堂農大通り商店街と言うようですが、愛称としてハートフル農大通りと呼ばれているようです。

なぜハートフルとなったのかは詳しくはわかりませんが、農大通りにはハートを形取った像が置かれていて、商店街のマスコット的な存在となっています。

色んな形のハートの像があると思ったらこれはホームページを見ると農大一家を表しているようです。お父さんとか、自分とか、お祖父さんとかいった感じです。しかもなんと四世代家族といった家族構成のキャラクター設定となっています。ん!ってことは・・・、桜新町の三世帯で有名なサザエさん一家を越えた?存在になるのでは。

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  • ・せたがや百景
  1. せたがや百景とは?
  2. 世田谷公園
  3. 大山道と池尻稲荷
  4. 世田谷観音とその一帯
  5. 世田谷線(玉電)が走る
  6. 太子堂下ノ谷界わい
  7. 太子堂円泉寺とけやき並木
  8. 北沢川緑道桜並木と代沢の桜祭り
  9. 代沢の住宅街
  10. 代沢阿川家の門
  11. 北沢八幡の秋祭り
  12. 淡島の灸の森巌寺
  13. 若者と下北沢のまち
  14. 下北沢北口の市場
  15. 天狗まつりと真竜寺
  16. 下北沢の阿波おどり
  17. 羽根木神社の参道
  18. 梅と桜の羽根木公園
  19. 松陰神社と若林公園
  20. 上馬の駒留八幡神社
  21. さぎ草ゆかりの常盤塚
  22. 招き猫の豪徳寺
  23. 世田谷城址公園
  24. ボロ市と代官屋敷
  25. 蛇崩川緑道
  26. 駒沢給水所の給水塔
  27. 弦巻實相院界わい
  28. 宮ノ坂勝光院と竹林
  29. 収穫祭と東京農大
  30. 経堂の阿波おどりと万燈みこし
  31. 奉納相撲の世田谷八幡
  32. 北沢川緑道ユリの木公園
  33. 松原のミニいちょう並木
  34. 松原の菅原神社
  35. 下高井戸の阿波おどり
  36. 日大文理学部の桜
  37. 上北沢の桜並木
  38. 船橋の希望丘公園
  39. 廻沢のガスタンク
  40. 芦花公園と粕谷八幡一帯
  41. 粕谷の竹林
  42. 烏山西沢つつじ園
  43. 烏山寺町
  44. 烏山の鴨池
  45. 北烏山の田園風景
  46. 旧甲州街道の道筋
  47. 給田小学校の民俗館
  48. 祖師谷つりがね池
  49. 上祖師谷の六郷田無道
  50. 武家屋敷風の安穏寺
  51. 上祖師谷神明社
  52. 成城学園前のいちょう並木
  53. 成城の桜並木
  54. 成城学園の池
  55. 成城住宅街の生け垣
  56. 成城の富士見橋と不動橋
  57. 成城3丁目桜ともみじの並木
  58. 成城3・4丁目の崖線
  59. 野川と小田急ロマンスカー
  60. 喜多見氷川神社と梼善寺跡
  61. 喜多見慶元寺界わい
  62. 宇奈根氷川神社
  63. 砧小学校の桜
  64. 大蔵団地と桜
  65. 大蔵の五尺藤
  66. 大蔵の総合運動場
  67. 砧ファミリーパーク
  68. 東名高速の橋
  69. 大蔵の永安寺
  70. 岡本玉川幼稚園と水神橋
  71. 岡本三丁目の坂道
  72. 岡本もみじが丘
  73. 岡本民家園とその一帯
  74. 岡本静嘉堂文庫
  75. 多摩川灯ろう流し
  76. 多摩川の緑と水
  77. 新二子橋からの眺め
  78. 兵庫島
  79. 多摩川沿いの松林
  80. 多摩川土手の桜
  81. はなみずき並木の二子玉川界わい
  82. 瀬田の行善寺と行善寺坂
  83. 環八アメリカ村
  84. 玉川台自然観察の森
  85. 用賀観音の無量寺
  86. 馬事公苑界わい
  87. サマー世田谷ふるさと区民まつり
  88. 駒沢緑泉公園
  89. 駒沢オリンピック公園
  90. 桜並木の呑川と緑道
  91. 谷沢川桜と柳の堤
  92. 上野毛五島美術館一帯
  93. 上野毛自然公園
  94. 玉川野毛町公園
  95. 野毛の善養寺と六所神社
  96. 等々力渓谷と等々力不動
  97. 等々力の満願寺
  98. 等々力の玉川神社とその周辺
  99. お面かぶりの九品仏と参道
  100. 田園調布のいちょう並木
  101. 奥沢駅前の広場

* 経堂まつりについて *

経堂まつり 農大の応援団
農大の応援団

農大通りとくればやはりこの方々。頭上に電線などが多くて大変そうでした。

このハートフル農大通りでは7月中旬頃、商店街が中心となって経堂まつりが開催されます。2013年時点で第40回という事なので、それなりに歴史を積み重ねているイベントと言えます。

その経堂まつりでは阿波踊りの練り歩きが行われます。これが百景にある阿波踊りです。狭い商店街を威勢良く、また力強く、そして女らしくと踊り歩く様子は見ている方も楽しくなってきます。

ただ、かつて祭りのハイライトであった万燈神輿は現在では行われなくなってしまいました。百景の説明文にあるように、「夜のまちに神輿の胴の武者絵が浮かびあがり、提灯の灯が揺らぐ。」といった神輿はあまり特徴的な神輿がない世田谷において貴重な存在であったに違いありません。

現在区内で万燈神輿が担がれているのは代田八幡神社秋祭りでの下代田東町会(代沢1丁目)だけです。

経堂まつり 高架下のステージ
高架下のステージ

小さなステージなのですぐに見物人で一杯になります。

近年の傾向では土曜日の夜は阿波踊りの練り歩き、日曜日の夜はサンバのパレードといった感じで祭りが進行しています。ここ数年の祭りのプログラムは農大通り商店街のホームページで確認できるのでそちらをご覧になってもらうとして、万燈みこしが最後に行われたと思われる2001年の第28回経堂まつりのプログラムを書くと、

7月20日(金) 午後7時~9時まで
・阿波踊り 経堂むらさき連  ・万燈みこし 2基
7月21日(土) 午後4時~9時まで
・農大応援団パレード (チア・ガール 吹奏楽団 バトントワラーズ) ・阿波踊り 午後6時半より(経堂むらさき連、東林間連、下北沢連、宝船連、三軒茶屋連) ・サンバ大パレード 午後7時より

といった感じです。

経堂まつり 提灯と阿波踊り
提灯と阿波踊り

多くの提灯が灯るのは昔からのようです。万灯神輿の雰囲気を阿波踊りで。

なぜ万燈神輿が行われなくなってしまったのか。一説によると、担ぎ手不足のためだとか。当時の説明文では関東一円から神輿好きな担ぎ手が数百人訪れていたとありますが、そういった文化は時代遅れとなってしまったようです。

実際、経堂の鎮守である経堂天祖神社の秋祭りでも神輿を担ぐ人が少なくなってきていますし、区内でも見ても全体的に担ぎ手が足りなくて苦労している神社が多くなっています。

でもその分阿波踊りやサンバの踊り手が増えているので、これも時代の流れというやつなのでしょう。人々の趣向や楽しみが変るのはしょうがないことです。一番大切なのは経堂まつり自体がずっと人々に愛されながら続いている事です。

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* 経堂阿波踊り、紫連 *

経堂むらさき連の子供踊
経堂むらさき連の子供踊り
経堂むらさき連の女踊り
経堂むらさき連の女踊り

なぜ経堂で阿波踊りが盛んなのか。それは経堂を基点に活動している経堂むらさき連の存在が大きいと思います。地元に有名な阿波踊りの連(チーム)があるからこそ阿波踊りの文化が根付き、ずっと盛り上がり続けるというものです。

商店街を各阿波踊りの連が練り歩くときでも、やはり経堂むらさき連が来ると一際歓声が大きくなります。高架下の舞台で行われる演舞でも拍手喝采です。

もちろんそれは団員が商店街の人々からなっているのが大きいのでしょうが、やはり地元のお祭りで地元の名前が入ったチームがなければ盛り上がりませんし、地元のチームに一際大きな声援を送りたくなるのは人情というものです。

経堂むらさき連の男踊り
経堂むらさき連の男踊り
経堂むらさき連の鳴り物
経堂むらさき連の鳴り物

しかしながら地元に愛され続けるにはそれなりに演技のうまさも要求されます。訪れる他の団体には関東の本場高円寺からの団体もいますし、あまりにも地元の団体が見劣りすると観客も毎年毎年成長がないなといった感じで飽きてしまいます。

でもここでは心配ご無用。紫連はなかなかの技巧派です。楽しそうに踊っている様子は見ている方も楽しい気分になってくるほどです。地元の人々の応援する様子からも地元で愛されているんだなと感じました。

経堂むらさき連の組踊り
経堂むらさき連の組踊り

組踊りはステージで行われます。

商店街のページを読むと、経堂むらさき連は1973年に農大通り商店街の人々が商店街の活性化の為に結成した阿波踊りのグループだそうです。

ちょうど経堂まつりの開始と重なるので、経堂むらさき連は経堂まつりの歴史そのものという事になるようです。連員は幼稚園の子供から60代まで総勢170名程ということなので、かなりの大所帯です。

経堂むらさき連の踊り手達
経堂むらさき連の踊り手達

経堂まつり以外では下北沢や三軒茶屋の阿波踊り大会に区民祭、そして関東で一番大きな大会である東京高円寺阿波おどり大会にも出場しています。

演技のうまさとかは解説するほど知識はないのですが、2005年の第49回東京高円寺阿波踊り大会では北塩原村友好賞を受賞した事もあるようです。大袈裟に言うなら「世田谷には経堂むらさき連あり」といったところでしょうか。

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* サンバパレード *

経堂まつり サンバパレードの様子
サンバパレードの様子

 

また、近年ではサンバのパレードというのも経堂まつりの顔としてすっかり定着しました。2009年に訪れたときには4つのチームが商店街をパレードしていました。

日本各地で行われる阿波踊りに比べて多くのチームが参加するサンバのパレードはあまり多く行われていません。そういった事情からサンバ通の間では経堂まつりは少し知られているようです。

経堂まつり サンバと踊る人々
サンバと踊る人々

観客のノリがいいのが特徴でしょうか

また、近年ではサンバのパレードというのも経堂まつりの顔としてすっかり定着しました。2009年には4つのチームが商店街をパレードしました。

日本各地で行われる阿波踊りに比べて多くのチームが参加するサンバのパレードはあまり多く行われていません。そういった事情もあるので、サンバ通の間では経堂まつりは少し知られているようです。

やっぱり阿波踊りと比べてしまうと派手ですね。阿波踊りはジャパニーズ・サンバと言われるぐらいテンポよく、賑やかな踊りですが、やはりサンバと同時に見比べてしまうと地味に感じてしまいます。

経堂まつり 外国人のダンサー
外国人のダンサー

本場の方か知りませんが、欧米人が躍ると華があるような・・・気がします。

ちなみに関東で一番賑わう阿波踊りは高円寺の阿波踊りで、サンバは浅草サンバカーニバルとなります。どちらも演技者にはあこがれの大会となり、レベルの高い演技は観客を魅了し、とんでもない観客数で賑わいます。

経堂まつりをきっかけに興味を持ったなら訪れてみるといいでしょう。両方とも八月の終わりの週末に行われます。ただ両方とも凄まじく混雑し、場所取りに苦労します。

経堂まつり サンバの演奏者
サンバの演奏者

こちらも盛り上がっていました。

最後に経堂まつりの今後ですが、年々訪れる人が増えているようで都内での経堂まつりの認知度も上がっている感じです。こういったイベントで世田谷の商店街が活気づくのはとてもいい事です。

ただ多くの人が訪れることで、会場自体が飽和しかけている感じです。特に駅近くの通りが大混雑してしまいます。平行して抜け道でもあればいいのですが、この辺りは路地がごちゃごちゃしていて見学者に混じって通行人が多いのが混雑する原因となっています。今後その辺の問題がうまく解消すればいいのですが。

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* 感想など *

経堂むらさき連の踊り
経堂むらさき連の踊り

経堂と紫の文字を背負って踊ります。

経堂まつりには祭りの主役を務める紫連がいます。主役である紫連、そしてそれを応援する観客。祭りの会場に一体感が生まれ、とてもいい雰囲気になります。

紫連は区内でのイベントによく参加しているので、どこでもその踊りを見ることができるのですが、やはり地元だと躍動感が違います。神社のお囃子が他の神社や公会堂で演奏すると、地元の神社で演奏するのが違うのと一緒です。

ぜひお膝元の商店街で楽しく踊る経堂紫連を見に出かけてみてください。もちろんサンバパレードなども楽しいですよ。

ー 風の旅人 ー

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* 地図、アクセス *

・住所経堂駅南口、ハートフル農大通り商店街
・アクセス最寄り駅は小田急線経堂駅。

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<せたがや百景 No.29 経堂の阿波おどりと万燈みこし 2009年3月初稿 - 2017年7月改訂>

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