世田谷散策記 せたがや百景のバーナー
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せたがや百景 No.51

成城学園前のいちょう並木

大正末期.から昭和の初期にかけて計画的に造成された住宅地である成城のまちには、まちの人々が大事にしてきた景観がそこかしこに見出される。学園前に伸びるイチョウ並木もその一つで、四季それぞれにまちに表情を与えてくれる。(せたがや百景公式紹介文の引用)

・場所 : 成城6丁目
・備考 : ーーー

*** 成城学園前のいちょう並木の写真 ***

いちょう並木の様子を写した写真
成城学園から見たイチョウ並木

昔の切り絵と変らない感じです。

いちょう並木の様子を写した写真
同じく紅葉の時期

 

いちょう並木の様子を写した写真
紅葉の時期のイチョウ並木

中程の交差点から

いちょう並木の様子を写した写真
同じ場所から09年の図

枝が落とされた年はちょっと寂しい感じです。

いちょう並木の様子を写した写真
イチョウ並木の中1

道幅が狭いので圧迫感があります。

いちょう並木の様子を写した写真
イチョウ並木の中2

 

いちょう並木の様子を写した写真
とよしまクリニックにあるイチョウの木

並木に隣接してここにも立派な木があります。

いちょう並木の様子を写した写真
同じく紅葉の季節

 

いちょう並木の様子を写した写真
立派な保存樹

とよしまクリニックのお隣にも立派な木があります。

いちょう並木の様子を写した写真
保存樹から見た銀杏並木

連続した銀杏の風景になります。

いちょう並木の様子を写した写真
遠景より

ここの並木は信号が多いです・・・

いちょう並木の様子を写した写真
通学の風景

この時期の通学は少し楽しいのでは

* 成城学園前のいちょう並木について *

せたがや百景の成城七部作の第一弾といった感じで登場するのが成城学園前のいちょう並木です。よくよくせたがや百景の項目を見ると、成城は昭和になって新しく形成された町だというのに成城に関する項目が多いような気がします。

これもやはり世田谷区を象徴する高級住宅地だからなのでしょうか。知名度や憧れがあるので人々の関心も高いだろうし、何よりメディアなどの露出度も高そうです。多くの人の成城についての関心の高さの表れなのかな。いや、これは高級住宅に住むお金持ちの策略ではないだろうか。金銭的買収で・・・って、庶民の僻みを書いてみるものの、やはり虚しいだけですね。

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さて、タイトルにあるように成城学園の前、正門から真っ直ぐ伸びた道の両脇にはイチョウが植えられていて、立派なイチョウ並木が出来上がっています。長さにすると、駅入り口の交差点から成城学園までの2ブロック間、約120mの区間が並木になっています。

イチョウ並木としてはちょっと短かいかなといった印象です。でもこの並木は長さでの評価ではなく、百景の文章にあるように成城の町の形成と深く関わっている事が選定の重要なポイントとなっています。

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これからも何度となく同じ文面を目にする事となりますが、成城の町は成城学園によって形成されました。それは大正14年(1925年)の事。牛込にある成城学校から分離した成城学園がこの地に引っ越ししてきた事に始まります。

当時のこの地は北多摩郡砧村大字喜多見字東之原という地名で、農家が7軒ほどしかない小さな村でした。こんな閑散とした場所でしたが、小田急線の敷設計画がすでに具体化されていました。学園は学校用の土地の他に成城一帯の多くの土地を購入し、整地して住宅地として分譲しました。その時既に田園調布を筆頭に新町(桜新町)、上北沢といった高級住宅地が出現していたので、それを手本に武蔵野にふさわしい町づくりを進めていったという訳です。

その際に当時の流行の桜並木と共に植えられたのがこのイチョウ並木です。きっと田園調布や外苑などといったイチョウ並木を参考にしたのでしょう。植えたのは当時の成城学園の学生達だそうです。植えられた当時は小さな苗だったそうですが、今ではすっかり立派な大木となりました。植えた生徒達も今では立派に・・・と言いたいところですが、さすがに少し月日が経ちすぎていますね。元気に暮らしているといいですが。

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並木に関しては、田園調布のイチョウ並木とよく似ていて、ぎりぎり二車線の道路にイチョウの木がちょっと窮屈そうに並んでいます。紅葉時などは密集した黄色のトンネルとなるので、並木を歩くと気分がいいです。ただ、やはり田園調布と比べると規模というか、長さが短いので少々物足りない感は否めません。

でもこちらには並木部分から少し外れますが、この通り沿いに保存樹木に指定されている大きなイチョウの大木が何本もあります。イチョウ並木もいいけど、こういったイチョウの大木が町の風景に溶け込んでいる様子もまた成城の良さではないでしょうか。

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どうしても田園調布の並木が比較対象となってしまうと思いますが、長さは短くても朝夕に学生がぞろぞろと歩く学園都市としての雰囲気と、周辺にある並木になっていないさりげないイチョウの大木がこの成城のイチョウ並木の良さかなと思えます。

後はやっぱりバスが通らない事でしょうか・・・。田園調布などでは木の枝がバスの屋根を掃除するホウキになっていえましたから・・・。あれは見ていて木が気の毒に思えてしまいます。

それから地元自治会が中心となって周辺住民による落ち葉掃きの清掃活動が行われているのもここの特徴で、桜並木とともに世田谷地域風景資産に選ばれています。これは気分的なものかもしれませんが、そういった地元の人の努力や愛情が木に伝わり、雰囲気がよく、美しい並木が出来上がっているのかもしれませんね。

<せたがや百景 No.51 成城学園前のいちょう並木 2009年9月初稿 - 2015年10月改訂>