世田谷散策記 せたがや風景資産のバーナー
季節の野草に出会う小径の案内板の写真

せたがや地域風景資産 No.1-30

季節の野草に出会う小径

船橋三丁目には地元の人々の努力によって造られた土の小道があり、道沿いには世田谷らしい野草が植えられています。

・場所 : 船橋3丁目(地区会館前から始まる千歳丘高校横の道)
・登録団体など : 船橋小径の会
・備考 : ーーー

*** 季節の野草に出会う小径の写真 ***

季節の野草に出会う小径の写真
桜の季節の入り口

ちょうど入り口のところに桜があります。

季節の野草に出会う小径の写真
新緑の季節の入り口

緑の季節の方が小道にはふさわしい感じです。

季節の野草に出会う小径の写真
案内板

活動内容等が書かれています。

季節の野草に出会う小径の写真
作業中

作業時には入り口にプレートが置かれます。

季節の野草に出会う小径の写真
花壇など
季節の野草に出会う小径の写真
小学生用の野草の花壇
季節の野草に出会う小径の写真
小径内(テニスコート付近)
季節の野草に出会う小径の写真
小径内(野球場付近)
季節の野草に出会う小径の写真
黄色い花の野草
季節の野草に出会う小径の写真
アジサイ

* 季節の野草に出会う小径について *

船橋三丁目にある都立千歳丘高校の敷地に沿う形で全長300mほどのL字型の小道があります。この小道の路面は土のままで、道の真ん中の花壇や道の脇に花などが植えられていて、頭上には太陽をさえぎってくれる木があり、散歩するには最適な小道となっています。

この小道は「季節の野草に出会う小径」と名付けられていて、地域風景資産選定によって発足した「船橋小径の会」という地元のボランティアの人々が維持、管理しています。定期的な活動は月4回程度で、町会、小学校、高校を含めた地域と区の協力を得て小径の自然環境と風景の保全・育成を目的に活動しているそうです。

結構気合が入った団体で、年に数回こみち新聞を発行したり、区の環境の賞を受賞したり、NHKのクローズアップ現代でも取り上げられたり、国土交通省の景観街づくり事例集に紹介されていたりしています。さりげない風景ですが、こういった活動を行っている自治体やボランティア団体などの間では少し知られる存在になっているようです。

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この小道ですが、昭和の始めに上智大学のグラウンドができた際に烏山川に流れる小さな川というか、水路がグラウンドに沿うような形に流れが変えられました。これが小道の原型となります。昭和23年には上智大学に変って千歳高校がこの地にやってきました。

そして後年、生活排水で悪臭を放っていた水路は下水として地下へ埋められ、水路があった場所は小道となりました。そして貴重な空間を大事にしよう、小径の自然環境と風景の保全・育成をしていこうと「船橋小径の会」が結成され、現在のような舗装されていない小道が出来上がりました。

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実際に歩いてみた感想としては、思いのほか地味な小道だなと思いました。それは普通こういったボランティアの人が管理している道だと植えられている花は色とりどりで華やかな場合が多いのですが、ここでは世田谷らしい野草を植えているので、華やかさが少なく、ちょっと地味な印象を受けてしまったからです。

でもそれは逆に原風景に近いということであり、自然な風景であり、心落ち着く風景、心安らぐ風景ともいうこともできます。このへんは人それぞれの感じ方によるかと思います。管理する側にしてもどうせ手入れするなら華やかな花を植えて明るい雰囲気にしたほうが・・・・といった意見もあると思います。

でも大事なのは野草がいいとか、色とりどりの花壇がいいとかではなく、地域できちんと話し合って方針を決め、多くの人が関わって管理していることなのでしょう。そういったことを考えてしまうような小道でした。

<せたがや地域風景資産 No.1-30、季節の野草に出会う小径 2011年6月初稿 - 2015年10月改訂>