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せたがや百景 No.83

玉川台自然観察の森

環八沿いのビルの裏手にこんもりと緑の盛り上がった森がある。ここは密生した植物とともに昆虫や小鳥が共生している自然空間となっている。過密な都市の中に生きているこうした自然のスペースを大切にしたいものだ。(せたがや百景公式紹介文の引用)

・場所 : 玉川台2-30
・備考 : 普段は中に入れません。

*** 玉川台自然観察林の写真 ***

玉川台自然観察林の写真
住宅街にある自然観察林

かなり違和感のある光景です。

玉川台自然観察林の写真
用賀ビジネススクエアと自然林

二車線道路だけどこの先は行き止まり

玉川台自然観察林の写真
山盛りの木々
玉川台自然観察林の写真
角度を変えて
玉川台自然観察林の写真
自然観察林の看板

カブトムシが沢山いるのでしょうか。

玉川台自然観察林の写真
外から見える範囲での内部

百景の案内板の写真だけでも欲しい・・・

玉川台自然観察林の写真
ゴミ捨て禁止の看板

昔は立ち小便禁止とか、ここは便所ではありません!
といった案内板があり笑いました。

玉川台自然観察林の写真
ひたすらゴミ捨て禁止の看板

よっぽど多いのでしょうか。

* 玉川台自然観察林について *

こんなところに雑木林が残ってる。環八の東名下交差点を自転車で通るのが怖くて一時期この横を通って通勤していたので、この自然林はよく知っていました。ただ正式名称が自然観察林だというのは知りませんでした。よくタクシーなどの車が止まり、仮眠していたりして、フェンスには立ち小便禁止の看板が貼ってあり、誰の持ち物か知らないけど少しは手入れをしたらいいのに・・・、無粋な地主だな・・・と思いつつその横を通過していました。

しかし自然観察林なら手入れしたらその意味がなくなってしまいますね。なんだ、そうだったのか。今までの疑問が晴れ、ようやく納得がいきました。

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さて住宅街の一画に不自然に残っている自然観察林ですが、なんでこんな所にあるの?というのが正直な感想だと思います。調べてもあまり情報がなくてはっきりと分かりません。ただ古い記述に少し書いてありました。

用賀駅前の通りは江戸時代の旧大山街道という事になるのですが、ちょうど首都高の高架をくぐるところは谷沢川と交わる地点でもあり、田中橋がかけられています。現在この辺りは暗渠になっているので橋自体はとても目立たなくなっていますが、一応交差点が田中橋となっています。

かつてはこの上を玉電の軌道が引かれていて、大雨が降ったりすると谷沢川があふれて辺りが水浸しになり、電車が運行できなくなったとか。田中橋というのも田んぼの真ん中で田中橋と名づけられたというのは今では考えられない事ですが、そんな田中橋より北西を望むと「五郎様の森」と呼ばれるたいそう立派で、大きな森を見る事ができたという記述がありました。

その森の持ち主は高橋五郎衛門という方で、おそらくその名残が現在の自然観察林という事になるかと思います。同じ区画にある大きな敷地のお宅の表札も高橋になっていましたし。ただどういう経緯で自然観察林になったとかはわかりません。

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今回改めて来てみました。入り口は普段通らない側にひっそりとありました。残念ながら中には入れないようになっていて、入り口から中を覗くと、敷地内は薄暗い雑木林といった空間ができあがっていました。百景の案内板も見えたのですが、中に入らないと写真に撮れない状態でした。

自然観察林ということはやっぱりシーズンは夏休みなのでしょうか?夏になったら近所の小学校の集団が訪れて・・・、何をするのでしょう?カブトムシとか昆虫でも飼っているのでしょうか。それとも雑木林や微生物の研究?鳥に関してはすぐ近くの砧公園に野鳥の森があるのでわざわざこんな狭いスペースは必要ないでしょうし・・・、ちょっと考えると疑問に思えてしまうのですが、何にしても住宅街にあってこの区画だけ雑木林というのも変な風景です。しかも敷地からあふれんばかり木々を見ると、狭い何とかしてくれ~といった悲痛な叫び声が聞こえてきそうでした。

<せたがや百景 No.83 玉川台自然観察の森 2008年6月初稿 - 2015年10月改訂>