旅人が歩けばわんにゃんに出会う タイトル
旅人が歩けばわんにゃんに出会う ~ ユーラシア大陸横断編 ~

#34 犬の衛兵

ラオス ビエンチャン 2000年11月
Vientiane,Laos / Nov.2000
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ラオスの地図のイメージ(*イラスト:ナロンエースさん)

(*イラスト:ナロンエースさん 【イラストAC】

ラオスといえば……。まず、ラオスという国がどこにあるのかわからない人も多いかもしれない。パラオと混同してなのか、太平洋にある島国とか、或いはカリブ海にある国という人もいるが、東南アジアの内陸にある国である。

地図で見ると、東南アジアの真ん中付近にあり、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、そして中国と、多くの国と国境を接している。

これほど多くの国に囲まれた立地であれば、本来は交通の要所として交易が盛んで、経済も発展しているように思えるが、残念ながら国土の大半が山地のため、交通網が発展していない。

しかも港を持っていないことから工業も盛んでなく、国として経済規模は小さい。それ故に、少し存在感の薄い国という印象を持たれがちだ。

そのラオスの首都は……。これをすらっと答えられる人は、地理のセンスが抜群か、物知りな人だろう。知名度が薄いうえに、覚えにくいので東南アジアの首都のなかでは、ブルネイに次ぐ難解さを極めている。

ラオス ビエンチャン 凱旋門(パトゥーサイ)の写真
ラオスの凱旋門(パトゥーサイ)

正解は、ビエンチャン(ヴィエンチャン)。初めて聞いたという人も少なからずいるかもしれない。

少しトリビアを書くと、ブルネイやラオス以外にも、東南アジアには普段まず目にする機会がないような「隠れた超ロング首都名」が存在する。

それは、なんとタイの首都。「あれっ、バンコクじゃないの?」と思った人は多いはずだ。あまり知られていないが、実は「バンコク」は略称なのである。

正式名称は非常に長いタイ語の詩になっていて、なんと断トツで世界一長い首都名だという。その文字数は120文字以上もあるというから驚きだ。書くと長くなるし、この項とは関係ないので省略するが、これをすらすら言える外国人はまずいないだろう。

ラオス ビエンチャン 国家主席府の前でお昼寝をする犬の写真
犬の衛兵?

ビエンチャン(Vientiane / ວຽງຈັນ)、Laos Nov.2000

話がそれてしまったが、その首都ビエンチャンを訪れ、政府の庁舎であるラオス国家主席府の前を通りかかったときのこと。警備の詰め所には誰もおらず、門の前ではワンコが昼寝をしていた。

「おいおい。大丈夫なのかよ。ラオス。しっかりしろよ」などと無粋な突っ込みを入れる旅人は、当時、まずいなかった。「とてものどかで、ラオスらしい光景だな」と笑みがこぼれるのが普通の反応になる。2000年当時のラオスは、そんな優しくて、どこかのんびりとした国だった。

それにしても惜しい。もし、この犬がお座りをしていてくれたなら、立派な建物を守る「犬の衛兵」といった構図になっていてよかったのだが……。

というより、いっそのこと、ラオス政府がこの犬を衛兵として雇うというのはどうだろう。常時衛兵がいることになって体裁がいいし、何より世界中からやってくる旅人の間で、最高の話題となると思うのだが、いかがだろうか。

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#34 犬の衛兵
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