* 北烏山の田園風景について *
烏山外れ、世田谷区と三鷹市の境の辺りには今でも多くの畑を見る事ができます。畑ばかりの風景でも田園風景というの?と真っ先に思ってしまったのですが、調べてみると田園というのは田んぼだけではなく田畑のある風景という意味なので、全く問題はありませんでした。
この畑ばかりの北烏山の田園風景ですが、近年ではこの辺りの畑などのオープンスペースがどんどんと宅地に変わっているようで、選定当時の風景とは結構変わってしまいました。
実際にこの辺りを歩いてみると、駅から離れているのでごちゃごちゃしていなく、比較的土地が平坦で、土の質などについては分かりませんが農業に向いた土地だと感じます。そして広い畑も見受けられます。そういった畑がある場所では田園風景といった雰囲気は今でも感じられます。
しかしながら真新しい家が並んだ区画なども多くあり、ここは最近畑から住宅地になったんだろうなと容易に想像できたりします。そして全体的に見るなら、畑あり、住宅地ありとこの付近はなんだか中途半端な虫食い状態な配置になっているような気がします。
といってもこればかりは土地の持ち主の判断による物ですから、間に住宅地が入らないようにとか、畑の区画が続くようにといった事を部外者が期待してもしょうがないのでしょうが、暮らしている人にとっても中途半端な状態はあまり好ましくないに違いありません。
畑のある古き良き日の農家といった主題なら少し離れていますがせたがや地域風景資産にも選ばれている北烏山九丁目屋敷林市民緑地がお勧めです。
そして散歩してみて気が付いたのですが、この項目は田園調布のイチョウ並木と一緒で随分と区外の要素が入っているような気がします。選定時においても田園風景というのは烏山から三鷹市の方を眺めたものだったと思われるし、今では烏山地域の宅地化が進んで、より顕著にそれが現れています。
それにしてもこの辺りの世田谷と三鷹市の境は凄まじくいびつな形をしていますね。何でこうなってしまったのでしょうか。利権がらみでしょうか。畑よりもその方が気になってしまいました。
この付近の、というより世田谷の畑全体にもいえるのですが、世田谷区の生産緑地地区といった案内板が建てられています。そしてそういった畑の横には無人の野菜販売所が設けられていることがあり、「せたがや育ち」と書かれた幟が立っています。
この辺りを歩いていると、いくつもの無人野菜販売所がありました。この辺りに住んでいるのなら野菜には困らなさそうですね。きっと普段から生産しているところを目にしているでしょうから安心感があります。地元で育ったものを安心して食べられるのはいいことです。