* 風流を求めて(寺院編) *
・豪徳寺
近年の猫ブームで招き猫の寺として様々なメディアで紹介され、幕末や維新の時代劇が大ヒットし、幕末の大老井伊直弼の墓がある寺として全国的に知られるようになりました。観光客もそれに伴って増加傾向のようです。
豪徳寺境内といえば紅葉の美しさが有名ですが、桜もそれなりに植えられています。早咲きの枝垂れ桜(石灯籠前)、ソメイヨシノ(仏殿の前後)、遅咲きの枝垂れ桜(仏殿の横)と数種類の桜があるので長い期間楽しむことができます。特に遅咲きの枝垂れ桜は花が付いた当たり年の時には立派です。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.21
・九品仏浄真寺
9体の印相を持った阿弥陀如来がある事から九品仏の愛称で親しまれている浄真寺です。
ここの境内には立派な楼門に9体の阿弥陀如来を安置してある三仏堂、そして釈迦像が安置されている本堂といった立派な建物が並び、そして都の天然記念物に指定されているカヤの木と大イチョウが聳えています。
こういった建物や巨木に混じって桜の木も多くはありませんが、ほどほどに植えられています。背景の雰囲気は申し分ないので多くの人が散策に訪れ、スケッチや写真撮影などを楽しんでいます。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.98-2
・等々力不動
23区内で唯一の渓谷として知られる等々力渓谷ですが、その渓谷内の敷地は区の等々力渓谷公園の部分と等々力不動の敷地とで構成されています。実際のところ塀で仕切られているわけではないので、どこからどこまでがお寺の敷地なのかは分かりにくくなっています。
その等々力不動の崖下にある敷地には多くの桜が植えられています。これらの桜はもともと環八になる前の道路にあった並木で、環八が整備された時にここに移植されました。その数100本以上あるというからそれなりの数です。その様子は崖上の本堂に設置されている舞台からも見ることができ、ちょっと風流な花見を楽しめます。
ただ、全体的に色んな木が多いのでピンク一色といった風景ではありません。それに神社の敷地という場所柄なのでシートを敷いての花見は禁止となっています。また夜桜を楽しめるようにライトアップされる日もあるようです。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.95-2
・大蔵妙法寺
大蔵団地の下、ちょうど世田谷通りと仙川が交わるところに妙法寺があります。世田谷通りから大きな回転大仏が見えるのでその存在を知っている人も多いのではないでしょうか。
ここの境内には立派な枝垂れ桜があります。樹齢はおよそ70年だとか。その様子は周囲の色んな角度から眺めることができます。また夜にはライトアップされることでも知られていて、多くの人が夜桜見物に訪れます。
<詳細・関連ページ> せたがや地域風景資産No.3-13
・烏山玄照寺
26の寺院で構成されている烏山寺町にある寺で、ここには立派な枝垂れ桜があります。なかなか背の高い枝垂れ桜なので存在感があり、烏山寺町の中ではここが一番の桜スポットだと思います。
また烏山寺町では花祭りの稚児行列が毎年行われます。会場となるお寺は持ち回りとなっていて、この玄照寺で境内で行われる時には枝垂れ桜の下での開催となるので、なかなか風情があっていいかと思います。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.42
・世田谷観音
特攻観音があったり、二条城から移築された建物があったり、重要文化財の仏像があったりするお寺ですが、実は戦後に開山された寺だったりします。なんていうか、住職が収集したものを展示しているマニアックな寺という感想が一番しっくりするといったところでしょうか。
そんな世田谷観音ですが、桜に関してもきっちりと揃っています。枝垂れ桜にソメイヨシノはもちろん、鬱金の桜という咲いている時は黄色っぽくて落ちるとピンクとなる品種も植えられています。
でも一番感慨深いのは特攻観音前のソメイヨシノでしょうか。その散っていく様子を見ると、「桜散る・・・」という言葉から色々と連想し、ちょっと無情な気持ちになるかもしれません。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.3
・常徳院
世田谷八幡神社の北側に位置するお寺で、室町幕府将軍の足利義尚が開基したという言い伝えもありますが、実際はすぐそばにある世田谷城の主、吉良氏が開基したというのが有力だそうです。
常徳院は古道である滝坂道沿いにあり、滝坂道から山門まではちょっとした桜並木になっていて、滝坂道の春の風物詩となっています。境内にも古木がおおく、秋の紅葉時もなかなかのものです。また付随する幼稚園の前にも立派な桜の木があったり、墓地にも桜があるといった桜の多いお寺です。
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・野毛善養寺
丸子川に沿うような感じでかつていかだ道と呼ばれていた道が通っているのですが、野毛のあたりに丸子川に架かる一際目立つ赤い橋があります。そこが善養寺です。この寺は密教寺らしく境内に入ると、様々な石像が出迎えてくれます。ちょっと怪しい雰囲気で、わくわく感を持ちながら参拝できるという素敵なお寺です。
ここには都の天然記念物に指定されている立派なカヤの木があることで知られていますが、その手前にはさりげなく枝垂れ桜が並んでいます。大カヤの木に枝垂れ桜、そして変わった石像と楽しい花見散策ができます。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.94
・等々力満願寺
等々力にある古刹で、別当に等々力不動を持っている寺です。ここには国の史跡に指定されている学者細井廣澤(広沢)の墓があることで知られています。といっても・・・、あまり知る人はいないかと思います。また一言地蔵といって一言祈願すると願いが叶うといった日本三体地蔵の一つがありますが、これも・・・といったところでしょうか。
その一言地蔵の前あたりの境内には枝垂れ桜が植えられています。桜の木の下には弘法大師の碑が設置されていて、弘法大師の枝垂れ桜といった感じです。まだ少し若いので後10年後に期待といったところでしょうか。その他、門前の駐車場などにも枝垂れ桜が何本か植わっているといった枝垂桜の多いお寺です。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.96
・喜多見慶元寺
慶元寺は喜多見の古刹で、江戸氏縁の寺として知られています。杉並木の立派な参道などに古き格式を感じる寺だと思います。ここの境内にある門の横の桜はとってもいい雰囲気を持っています。お寺の門と桜。日本的な感じがしていいではないでしょうか。
隣の慶元寺幼稚園にも立派な桜の木があり、その横にある喜多見緑道も桜並木となっています。また幼稚園があることから子供を中心とした花祭りが行われ、白象練り行列や甘茶の接待、人形劇なども行われます。桜の開花と重なると絵になっていそうです。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.60
・用賀無量寺
新しい町という印象が強い用賀にあって歴史を感じさせる数少ないものの一つがこの無量寺となるでしょうか。この寺は行基の作の十一面観音と大きなイチョウの木があることで知られていますが、桜も少し植えられています。とりわけ門前の桜は明るいピンクの花がきれいな種で、通りがかる人が足を止めています。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.84
・東覚院
東覚院は希望丘というか、廻沢というか、現在の地名でいうなら千歳台にあるお寺です。1288年に「月空」という諸国を巡り歩く僧が来て、草庵を構えたのが発祥といわれています。境内には保存樹に指定されている立派な木もありますが、これぞ古刹といった雰囲気はあまり感じません。
境内にはソメイヨシノが何本も植わっていて、枝垂れ桜も立派なのがあります。凄いって程ではありませんが、それなりに楽しめるかなといった感じです。またすぐ隣りに希望丘中公園があり、ここも桜の多い公園となっています。
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・船橋不動
船橋神明神社の隣に宝性寺と船橋不動尊があります。室町時代の中ごろ、川崎の僧が不動様を馬に乗せてこの地にやってきて、小さな草庵を構えたのが始まりといわれています。ずっと不動様が本尊でしたが、関東大震災で倒れた本堂の再建を機に大日如来を本尊にそえ、新たに建築した不動堂に不動様が収まっています。
その不動堂や入り口付近に桜の木が多く、春には春爛漫といった雰囲気となります。また不動堂の前にはモミジの木があり、紅葉時にはいい雰囲気になります。神明社の隣は船橋小学校なのですが、校庭の脇の桜も見事ですし、その隣の郵政の社宅の敷地にも桜が並んでいます。
<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.44
・喜多見光伝寺
喜多見の・・・、説明しづらい場所に光伝寺があります。玉堤通りの近くと言うか、いらか道の近くと言うか、水道道路の近くと言うか、知行院や喜多見三郵便局の近くにもなります。
この寺は江戸幕府より寺領7石2斗の御朱印地を拝領したという由緒ある寺であり、また喜多見学校の校舎として使われたという歴史もあります。
現在ではあまり趣を感じるような境内ではありませんが、本堂前にある保存樹木の枝垂桜は立派で、開花時はとても華やかになります。
<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.38
・弦巻実相院
駒留通りの西側、中央図書館にほど近い場所に最後の世田谷城主となった吉良氏朝所縁の実相院(實相院)があります。
この寺は吉良氏朝が開基したといわれる寺で、晩年をここで過ごしたとされています。江戸幕府より寺領十石ほどの御朱印地を拝領したという由緒ある寺で、現在でも境内には緑が多く、風情を感じるお寺となっています。
駒留通り側は裏門になるのですが、門の横や、門の後ろ側に立派な桜があり、春には目を引くような門前となります。門を入っても裏参道には巨石が多く、巨石と桜といった光景が繰り広げられ、散っていく桜の花びらが滝のように見えることもあります。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.26
・桜神宮
桜新町駅から駒沢方面へ進むと、中央図書館へ向かう三叉路があり、それを越えた辺りにでんと桜神宮があります。この神社はこの地域の氏神様を祭った神社ではなく、大正8年に神田から移転してきた神社になります。
神社は桜と名が付くだけあって3月上旬には拝殿前の河津桜が咲き、その後でソメイヨシノが咲きます。その時期に訪れると、境内が華やかな感じになります。ただ目の前の通りに咲いているのは八重桜。駅前通りの桜祭りが行われる時期には桜が咲いていない状態なのは残念なところでしょうか。
<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.20
・松陰神社
世田谷区役所の近くには幕末の志士吉田松陰を祀った松陰神社があります。境内には有名な松下村塾を模した建物があったり、松陰の墓があったりと幕末に思いをはせることができる神社になっています。
神社の鳥居付近には立派な桜があり、桜の時期には鳥居付近の参道が美しくなります。また松陰の墓がある墓域にも桜が植えられていて、桜の時期は素敵な空間となります。松陰先生もご満悦といった感じでした。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.18-1
* この機会に訪れよう(特別な施設編) *
・自衛隊三宿駐屯地
世田谷公園のある池尻、そして隣接する三宿、太子堂1丁目はかつて兵隊村と呼ばれていたほど軍事施設の多い地域でした。世田谷公園も駒沢練兵場跡地を利用したものです。
その世田谷公園の東隣にはその名残と言うべき自衛隊の三宿駐屯地が残っています。近年の三宿のイメージから無粋な感じもしますが、この駐屯地の中には立派な桜並木があり、普段は入れないのですが、決められた週末に通り抜けといった形で桜並木を眺めることができます。警備の兵隊さんに見守られながらの花見もまた変わっていていいかもしれません。
ただ早めに日にちが決められるので、年によっては頭上が寂しい状態での通り抜けとなってしまいます。
<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.6
・和田堀給水所
京王線の代田橋駅の南側、羽根木神社の北側に和田堀給水場という都の水道局が管理している上水道施設があります。給水場というのは浄水場から送られてくる水を貯めて、それを配水する施設で、ここには2つの配水池があります。敷地内は大正時代に建てられた施設も残っていて、これがレトロというか、城塞っぽい感じがしていいです。
この施設内には短いながら桜の並木があり、桜の時期には一般開放されます。開花が時期が遅れたりすると期間を延ばしてくれたりもします。ただ、お勧めかといわれると微妙なところでしょうか。
それよりもここはツツジの名勝としての方が知られています。ツツジの季節にも一般開放があるので、どちらかを訪れるのならツツジの時期の方がいいと思います。それから上水道施設なので飲食やペットの連れ込みは禁止となっています。
<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.8
・駒澤大学 深沢キャンパスの庭園
駒澤大学というと駒沢オリンピック公園の横にあることで知られていますが、宇奈根などにも校舎があります。近年では駒沢公園通り沿いに新しく深沢キャンパスができました。
この深沢キャンパスの敷地は三越の迎賓館だった場所です。道路沿いの大きなビルは新しく建てられたものですが、奥にある迎賓館として使われていた建物や和室、庭園は残されていて、桜の時期に庭園が一般に開放され見学することが可能です。
桜は庭園の丘の部分に固まってあるといった感じです。そこまで凄いってわけではありませんが、桜をきっかけに訪れてみたい場所でもあります。ちなみに秋の紅葉時にも公開されているようです。
<詳細・関連ページ> 世田谷散策プラスNo.15
・NHK技研砧スタジオ
大蔵や砧付近の世田谷通り沿いにNHK技研の大きなビルがあります。比較的近くにTMC(東京メディアシティー)や東宝撮影所があるので環八から成城にかけての世田谷通りは撮影スタジオメッカと言えるかもしれません。
ここNHK技研はNHKの撮影スタジオとなっているのですが、ここの凄いのはビルの周囲が遊歩道となっていて、桜並木になっていたり、芝生広場になっていたりするところです。
桜の本数もビルの周囲全て合わせると100本近くになるかもしれません。散策してもよし、お花見をしてもよし、ベンチや芝生でくつろいでもよしと、その辺の公園真っ青な感じです。さすが金満企業のやることは違うなといったところでしょうか。
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・砧小学校の百年桜
砧小学校には樹齢百年といわれているソメイヨシノがあり、砧小学校の百年桜として知られ、せたがや百景にも選ばれています。しかしながら小学校の校庭にあるので基本的には非公開の桜となります。ただ、学校が休みの春休みの期間なら正門のインターホンで許可を取れば見学することができるかもしれません。
桜の方は校庭の隅にドカッと佇んでいます。百年の貫禄といったところでしょうか。でも近年ではすっかり根が弱っているようで、色々と保護の対策が取られています。何にしても桜の老木が見守る小学校というのはいいですね。きっと卒業生には小学校時代のいい思い出になっている事でしょう。
<詳細・関連ページ> せたがや百景No.62
・関東中央病院
世田谷通りの環八と馬事公苑の間に総合病院として知られる関東中央病院があります。馬事公苑に近いことから区民祭りでは血圧測定のブースなどを設置していたりします。
この関東中央病院の横の道は西用賀通りといい、ひたすら1kmにもわたって桜並木が続く道です。そしてその終着点が関東中央病院となり、世田谷通りに面した土手になった広場には多くの桜が植えられていて、なかなかきれいな桜の小山が出来上がります。
南向きの斜面に多くの桜が植えられていて、その様子は圧巻。診察に来た方や入院中の患者さん達が散歩がてらよく歩いています。
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・八幡山団地
高級住宅街と桜並木というのがある意味世田谷の象徴というか、伝統みたいなものでしょうか。その傾向は団地でも見られ、百景に選ばれている大蔵団地を筆頭に多くの団地に桜が植えられています。ただ、団地は住居地であって公道と私道の区分が微妙なところで、一般の人が入れる団地と入れない団地があります。
ここ八幡山の団地はせたがや花マップにも載っているし、桜の時期に桜祭りも行っているので、紹介してもいいかなと載せています。八幡山団地は八幡山の駅の南口から続く団地で、環八にあるドンキホーテなどのすぐ裏になります。団地内を南北に通る道沿いには桜が植えられています。北側にある小公園にも桜が植えられていて、ここで八幡山地区さくらまつりが行われます。
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・祖師谷団地と祖師谷ふれあい遊歩道
ウルトラマン商店街で知られる祖師谷駅の北口の商店街を進んでいくと、店が途切れて木々が植わっている広場があります。これが祖師谷ふれあい遊歩道です。ここに並んでいる木は桜で、春にはちょっとした桜並木になります。商店街にある桜並木というのも珍しいかもしれません。このふれあい遊歩道では商店街によって昇進会さくらまつりが行われます。
また、ふれあい遊歩道の裏側には祖師谷団地が広がっていて、団地内にある大きな広場には多くの桜が植えられています。団地と団地の間にも桜が植えられているので、団地内は桜だらけといった感じです。
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