世田谷を楽しもう! 風の旅人 世田谷散策記

砧地域の秋祭り

世田谷の秋祭りを地域ごとに紹介しています。「世田谷地域」「北沢、烏山地域」「玉川地域」は別ページになります。秋祭り以外のイベントは「世田谷歳時記ー秋」に載せています。

世田谷では農村だった名残で今でも多くの秋祭りが行われています。基本的には江戸神輿を威勢よく担いで回るスタイルですが、地域ごとにこだわりや特徴があって見て回ると面白いです。

*** このページの項目一覧 ***

line line

広告

* 砧地域の秋祭り *

1、祖師谷神明社(祖師谷)

<2018年の開催日は10月6、7日(土日)>

祖師谷神明社の秋祭りの写真

小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅から北側に広がっているのが祖師谷です。近年ではウルトラマン商店街として地域興しをしていて、ウルトラマンの像があったり、商店街の街灯にウルトラマンのデザインが用いられていたりと、ウルトラマンをよく目にします。

このウルトラマン商店街をかなり進んだところに祖師谷の氏神、祖師谷神明社があります。祭礼は10月第二週末に行われていて、境内には露店が20店ほど並び、夕方を中心に多くの人が訪れます。

宵宮の午前中に神事が行われ、夕方からは宵宮祭が行われ、囃子会主催でお囃子や詩吟、舞踊などの余興が奉納されます。本祭の日は神輿が町内を練り歩き、神輿が出ている間、神社では神楽が奉納されます。

ここの神輿渡御は他とはちょっと違っています。黒の烏帽子に白丁装束姿の神輿を警護する輿守が付き、商店街ではお金を白い紙で包んだおひねりを神輿に投げるといった変わった風習を見ることができます。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.29

2、廻沢稲荷神社(千歳台)

<2018年の開催日は9月8、9日(土日)>

廻沢稲荷神社の秋祭りの写真

環八の小田急線の高架から滝坂道が交わる千歳台の交差点を右辺として、その西側に千歳台の町域が広がっています。千歳台は昭和46年に付けられた新しい町名で、それ以前は廻沢という名でした。

廻沢村の村社が廻沢稲荷神社で、今でも廻沢の名を留めている数少ない存在です。神社はちょっと奥まった場所にあり、神社のすぐ周りは住宅が建ち並んでいますが、周辺には世田谷の中では開発が遅かった地域だけあって、未だに畑が多くあります。

祭礼は9月第二週末頃に行われています。境内には多くの出店が出て、大勢の子供たちでにぎわいます。

出店は地域の団体が運営しているものが中心なので、価格が安いし、しかも境内での買い物を金券制にしているので子供でも安心して楽しむことができるようになっています。特に射的や輪投げといった遊ぶ屋台は100円で遊べるとあって大人気です。

土曜日の宵宮、日曜日の夕方から奉納演芸が行われ、日曜の昼間には太鼓車と地元の廻沢囃子を載せた立派な山車が運行されます。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.30

3、船橋神明神社(船橋)

<2018年の開催日は9月29、30日(土日)>

船橋神明神社の秋祭りの写真

船橋は小田急線の千歳船橋駅から北側に広がり、西を環八、北を旧滝坂道に囲まれた地域です。

船橋の氏神、船橋神明神社の祭礼は9月最終日曜日に本祭、前日の土曜日に宵宮が行われています。

宵宮では夕方からビンゴゲームが行われたり、伝統ある船橋のお囃子が演奏されたりします。本祭の日は朝から神輿が町内を回り、神社では祭事や余興が行われます。

余興は年によって違うようで、昼間に1部、夜に2部といった時もあれば、夜だけの時もあります。内容は歌や舞踊、マジックなどが中心のようですが、巫女舞などが行われることもあるようです。

ここの祭礼で驚くのは、境内に子供が多いことです。いや子供だらけといった方がいいかもしれません。

子供たちのお目当ては神輿やお囃子・・・、ではなく、境内に多く並んでいる露店です。どれも地元の自治会とかボーイスカウト、PTA、小学校の関係の団体のものなので、値段が異常に安く、安心して食べたり、遊んだりできます。神社のお隣が小学校だけはあるなといった感じです。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.31

4、砧三峯神社(砧)

<2018年の開催日は10月7日(日)>

砧三峯神社の秋祭りの写真

かつて大蔵村の一部だった砧は、何気に撮影所が多い町です。東宝の砧撮影所、ウルトラマンで知られる円谷プロダクション(現在移転)、NHKの放送技術研究所、TMC(東京メディアシティ)といった撮影所があります。

砧の氏神は三峯神社です。三峯神社は秩父の三峯山に鎮座する山岳信仰の秩父神社を本社とする神社で、講を中心に信仰されていて、地域の氏神として祀られているのは少し珍しいです。

祭礼は10月第一日曜日に行われています。一日のみで、午前に神事が行われ、昼から夕方まで神輿が運行し、境内では夕方から奉納演芸が行われます。奉納演芸は地元の団体による舞踊やカラオケなどになります。

境内が狭いこともあって露店は出ませんが、夕方になると金魚すくいなどの縁日が入り口の狭いスペースで有志によって行われる事もあります。また神社の前の通りは商店が並ぶ通りなので、有志の人が店の前などに簡単な出店を出して祭りを盛り上げています。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.32

5、横根稲荷神社(大蔵)

<2018年の開催日は10月6、7日(土日)>

横根稲荷神社の秋祭りの写真

環八と世田谷通りが交わる交差点は三本杉陸橋です。三本杉陸橋の少し南側に世田谷通りの旧道が残っています。くねくねと曲がりくねり、道幅は狭く、高低差もありと走りにくい道で、NHK技研のところで現在の世田谷通りと合流します。

この付近の住所は大蔵になりますが、かつてこの付近には世田谷で最小の横根村があり、横根村の氏神だった横根稲荷神社が世田谷市場の裏側付近にあります。

横根稲荷神社の秋祭りが行われるのは10月第二日曜日頃で、前日に祭事が行われる場合と一日で済ませてしまう場合の年があるようです。

祭りの期間中、境内に露店はでなく、祭事の時、神輿の出入りがあるとき以外はほとんど誰もいないのが実際です。

神輿は太鼓車ともに町域を回り、氏子の家を一軒一軒回っていき、家の前で神輿を振って厄除け、安全祈願をしていきます。最後神社に戻ると、神輿担ぎ体験といった感じで、仲良く地域の人たちや子供たちが境内を担ぎます。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.33

6、石井戸祭り(大蔵)

<2018年の開催日は9月29、30日(土日)>

石井戸祭りの写真

かつて大蔵村はとても広く、北部の砧、そして南部の鎌田や玉川の一部を含む地域でした。その大蔵村で古くから栄えていた地域は二カ所あり、一つは大蔵村の中心部であり、大蔵氷川神社や永安寺を中心とする本村。そしてもう一カ所が現在の大蔵5丁目の石井戸です。

石井戸の氏神は愛宕神社でしたが、合祀令により大蔵氷川神社に合祀されました。祭礼は地域で行われていて、集会場に仮屋が設けられ、石井戸祭りとして9月の最終週末に祭りが行われています。

土曜の宵宮は夕刻に地元の石井戸囃子によって演奏が行われます。日曜の本祭は午前中に祭礼が行われ、午後から夕方にかけて神輿が運行され、夕方くらいから奉納演芸が行われます。例年、人形劇とお囃子となり、空くじなしの福引きも行われます。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.34

広告

7、大蔵氷川神社(大蔵)

<2018年の開催日は10月7日(日)>

大蔵氷川神社の秋祭りの写真

かつての大蔵村は広大で、現在の砧町に小田急線の北側を少々、そして南部も鎌田町に玉川3、4丁目の一部を含む村域を持っていました。

その大蔵村の村社だったのが大蔵氷川神社になります。祭礼は神事が行われるのは昔から10月2日と決まっていて、神輿渡御は氏子などの事情に合わせて10月第一日曜日あたりに行われています。

秋祭りとしては寂しく、境内に出店もでなければ、奉納演芸も行われなく、神事と神輿が町会を練り歩くだけです。祭りの雰囲気を味わいたければ夏の盆踊りを訪れるほうがいいかと思います。

実際のところ大蔵4丁目と6丁目ぐらいしか氏子地域がなく、4丁目も大半が大蔵運動場なので、神輿は6丁目を中心とした地域を回ります。そう考えると祭礼規模は氏子地域相当といった感じなのでしょうが、戦前までは広大な氏子地域を神輿が2日かけて回っていたことを考えると、ちょっと寂しいものを感じます。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.35

8、鎌田天神社(鎌田)

<2018年の開催日は10月14日(日)>

鎌田天神社の秋祭りの写真

二子玉川の北側、多摩川沿いの土地が鎌田になります。世田谷でもあまり知名度のある地域ではないので、鎌田と聞くと大田区の蒲田を思い浮かべてしまう人も多いはずです。

鎌田の氏神様は鎌田天神社で、世田谷では珍しく天神様を祀っています。祭礼は毎年10月第二日曜日に行われていますが、宵宮もなく、露店もなく、奉納演芸といったものもなく、神事と神輿渡御のみの祭礼となります。

すぐ近くの大蔵氷川神社と同じで夏の盆踊り大会は盛大に、秋祭りは粛々にといった感じです。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.36

9、岡本八幡神社(岡本)

<2018年の開催日は10月6、7日(土日)>

岡本八幡神社の秋祭りの写真

岡本と言えばせたがや百景や国土交通省選定の関東の富士見100景に選ばれている岡本3丁目の急坂が知られているでしょうか。岡本は谷戸川と丸子川に挟まれた大地上に位置している為にこのように急な坂道が多くある坂の町です。

岡本の民家園のすぐそばにある岡本八幡神社も坂というか、崖の途中にある神社で、参拝するには結構な階段を登らなければなりません。

祭礼は10月の第1日曜日に本祭、前日の土曜日に宵宮が行われます。近隣の神社同様にここでも屋台が並ぶことはありませんが、夜には新築した神楽殿で奉納演芸が行われます。

日曜日の午後から神輿が運行されます。ここの神輿の面白いところは狭い参道の階段を上り下りすることです。世田谷らしからぬ面白い光景です。また坂の多い土地や丸子川沿い、岡本民家園、あるいは高級住宅地と様々な地域を回るのもここの神輿の特徴です。

<詳細・関連ページ> 世田谷の秋祭りNo.37

10、宇奈根氷川神社(宇奈根)

<2018年の開催日は10月8日(月)>

宇奈根氷川神社の秋祭りの写真

多摩川と野川に挟まれた細長い地形に宇奈根があります。極端に例えるなら大きな中州みたいな場所で、高いところでも海抜20mと平坦で水の便がよく、また多摩川から堆積した肥沃な土壌があり、古くから稲作が盛んな地だったようです。

宇奈根の氏神は宇奈根氷川神社なのですが、非常にわかりにくい場所にあります。細い路地を何度も曲がって辿り着かなければならなく、初めて訪れる人は迷うことを覚悟したほうがいいかと思います。

住民総出で盛り上がるとせたがや百景にも紹介されていた秋祭りは、現在では祭礼日は一日だけとなり、体育の日の10月第二月曜日に行われています。

祭礼は神事と神輿の渡御のみで、出店もなく、奉納演芸といったことも行われていません。そういった雰囲気で行われるのは夏の盆踊りで、その時は境内がとても活気があります。

神輿は昼から出発し、暗くなってから戻ってきます。畑の多い土地柄なので、農村の秋祭りといったことをを少しイメージできる渡御ですが、近年では宅地化が進んでいるので、そのうち他の地域と変わらない雰囲気になってしまうかもしれません。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.61

11、喜多見氷川神社(喜多見)

<2018年の開催日は10月21日(日)>

喜多見氷川神社の秋祭りの写真

世田谷の最果てというか、喜多見の奥深くというか、細い道のあちこちに設置されている「喜多見氷川神社→」といった案内板がなければ辿り着けないような奥まった場所に喜多見氷川神社があります。

喜多見はかつて喜多見藩が置かれた地であり、喜多見氷川神社も世田谷八幡宮と同じ郷社の格付けを持っていました。

今でも立派な境内を持つ喜多見氷川神社の宮司さんはこの近辺の神社を幾つも兼務していて、祭礼は他の神社の祭礼が終わった後の10月第三日曜日に行われることが多いです。

祭礼では例大祭の神事、喜多見楽友会による神前舞、夜の里神楽などいろいろと見どころが多いです。一日だけの祭日なので、結構慌ただしく進行していくといった感じです。

特に長い参道にびっしりと並ぶ露店は祭礼後に店を準備し、夜には撤収しなければならなく大変です。それでも夕方からは多くの人でにぎわうので、いい稼ぎにはなっているはずです。

神輿は宮司さんが周辺の神社を兼務していることや他の神社の祭りは終わったこともあって、近辺の担ぎ手が担ぎ収めに集結しているといった感じで、多くの担ぎ手が集まってきます。

それと同時に子供の引く太鼓山車の行列の長いこと。とんでもない長さになっていて唖然としてしまいました。なんだかんだと大人にも子供にも人気の神社なんだなと感じます。

<詳細・関連ページ> せたがや百景No.59

12、須賀神社(喜多見)

<2018年の開催日は8月1、2日(水木)>

須賀神社の例大祭の写真

喜多見の・・・、地元の人でないとうまく説明できない場所、大雑把に言えば慶元寺の門前から少し住宅地に入った場所に須賀神社があります。

小さなお堂のような社と鳥居があるだけの小さな神社ですが、お堂を守るように取り囲んでいる巨木と素朴なお堂とが相成って懐かしいような、心落ち着くような、ほのぼのしているような、なんとも言えない風景を醸し出しています。

秋祭りとは少々違いますが、須賀神社の例大祭は毎年8月1日に宵宮、翌2日に本祭が行われます。今でもそういう言い方をしているかのがどうか知りませんが、地元では天王様の祭りとして親しまれてきた祭りです。

宵宮の日は夜にお囃子が演奏されます。本祭の日は、昼過ぎから神幸祭、神事が行われ、神前舞が奉納されます。神前舞は喜多見氷川神社で舞われるものと同じです。

夜になると奉納演芸が行われ、地域の団体によって歌やダンスなどが演じられます。その合間には世田谷区指定無形民俗文化財に指定されている湯花神事が行われます。

<詳細・関連ページ> せたがや地域風景資産No.2-30

世田谷散策記 砧地域の秋祭り 2018年8月改訂

広告

*****   イベント・祭事   *****

広告

広告